痛風
痛風は、突然、足の親指の関節などが激しく痛くなる病気として知られています。これは身体の中にある尿酸が関係しています。20歳以上の男性に発症することが多く、放置せず正しい治療をおこなえば、健康な生活を送ることが可能です。
ここでは、痛風の症状や原因、検査や治療方法などについて、詳しく解説します。
ここでは、痛風の症状や原因、検査や治療方法などについて、詳しく解説します。
痛風とは
痛風は、身体の中にある尿酸が関節の中で結晶となり、関節炎を引き起こす病気です。関節炎は突然起こるため、痛風発作とも呼ばれています。
発症する部位は、足の親指の付け根が最も多く、足首や膝の関節にも症状が出ることがあります。
通常、2~3日歩けないほどの痛みがあり、その後、痛みは和らぎますが、治療をせずに放置してしまうと、同じような痛みを繰り返し、状態は悪化します。適切な治療をおこなわないと、腎機能障害などの重篤な病気につながる危険性があります。
発症する部位は、足の親指の付け根が最も多く、足首や膝の関節にも症状が出ることがあります。
通常、2~3日歩けないほどの痛みがあり、その後、痛みは和らぎますが、治療をせずに放置してしまうと、同じような痛みを繰り返し、状態は悪化します。適切な治療をおこなわないと、腎機能障害などの重篤な病気につながる危険性があります。
痛風の症状
痛風の初期症状は、関節の腫れと激しい痛みです。女性よりも男性に多く発症します。
痛風の症状は、ある日突然やってくることが特徴で、痛みの強さは強烈で耐え難いものです。2~3日は歩けないほどの痛みが続き、1週間から10日ほど経つと、次第に痛みは治まり、しばらくすると全く症状がなくなります。しかし、多くの場合、1年以内に同じような症状が現れます。痛風発作を繰り返すことで、痛みの出る関節が足首や膝などへ広がり、発作が出る間隔も短くなっていきます。
また、治療せず放置することで、皮膚の下に尿酸の塊ができる痛風結節が現れたり、尿酸が腎臓にたまることで腎機能が低下したりすることがあります。
痛風の症状は、ある日突然やってくることが特徴で、痛みの強さは強烈で耐え難いものです。2~3日は歩けないほどの痛みが続き、1週間から10日ほど経つと、次第に痛みは治まり、しばらくすると全く症状がなくなります。しかし、多くの場合、1年以内に同じような症状が現れます。痛風発作を繰り返すことで、痛みの出る関節が足首や膝などへ広がり、発作が出る間隔も短くなっていきます。
また、治療せず放置することで、皮膚の下に尿酸の塊ができる痛風結節が現れたり、尿酸が腎臓にたまることで腎機能が低下したりすることがあります。
痛風の原因
痛風の原因は、尿酸が増えすぎる高尿酸血症です。身体の中に尿酸が増えることで、尿酸は関節の軟骨や滑膜(かつまく)につき、結晶となります。関節には尿酸の結晶がたまり、それを免疫細胞の白血球が異物ととらえて攻撃することで、関節炎である痛風が引き起こされます。
また、尿酸はプリン体からできているため、プリン体の増加が尿酸の増加につながり、痛風の原因になっています。プリン体は、過剰摂取はもちろん、過剰生成、排泄不全により増加します。プリン体の多い食品としては、ビールや紹興酒、鶏レバーやマイワシの干物、白子、あんこうなどがあります。
また、尿酸はプリン体からできているため、プリン体の増加が尿酸の増加につながり、痛風の原因になっています。プリン体は、過剰摂取はもちろん、過剰生成、排泄不全により増加します。プリン体の多い食品としては、ビールや紹興酒、鶏レバーやマイワシの干物、白子、あんこうなどがあります。
痛風の合併症
痛風の合併症には腎機能障害や尿路結石があります。これは、尿酸が結晶となり関節炎が起こるのと同じで、尿酸の結晶化が影響しています。腎臓に尿酸結晶がたまると腎機能は低下し、慢性腎不全を引き起こす可能性もあります。さらに、尿酸結晶が腎臓や尿管、膀胱などにたまると、尿路結石をつくる場合もあります。
また、痛風の原因ともなる高尿酸血症の合併症には、肥満や糖尿病、脂質異常症、高血圧などがあります。これらの生活習慣病は動脈硬化を引き起こす危険性もあり、狭心症や心筋梗塞、脳出血や脳梗塞などの命に関わる病気に陥る場合もあります。
また、痛風の原因ともなる高尿酸血症の合併症には、肥満や糖尿病、脂質異常症、高血圧などがあります。これらの生活習慣病は動脈硬化を引き起こす危険性もあり、狭心症や心筋梗塞、脳出血や脳梗塞などの命に関わる病気に陥る場合もあります。
痛風の検査と診断方法
痛風の検査・診断には、血液検査・尿検査・レントゲンやエコー検査が用いられます。
確実な診断は、関節の中に尿酸結晶があることを証明することですが、関節に針を刺しておこなう検査は患者さまの身体への侵襲が大きいため、痛風の症状や血液検査などの結果から総合的に診断することが多いです。
血液検査では、痛風の診断に関わる尿酸値を測るとともに、肝機能やコレステロール値、血糖値なども測り、合併症の有無も検査します。
また、尿検査は血液検査と合わせておこない、尿中と血中の尿酸値及びクレアチニン値を比較します。これらにより、痛風のタイプや腎機能の状態を把握することができます。
その他、必要に応じてレントゲン検査で関節リウマチなどの痛風と類似した病気との鑑別をしたり、エコー検査では、関節内の尿酸結晶の量や炎症の程度を把握したりします。
確実な診断は、関節の中に尿酸結晶があることを証明することですが、関節に針を刺しておこなう検査は患者さまの身体への侵襲が大きいため、痛風の症状や血液検査などの結果から総合的に診断することが多いです。
血液検査では、痛風の診断に関わる尿酸値を測るとともに、肝機能やコレステロール値、血糖値なども測り、合併症の有無も検査します。
また、尿検査は血液検査と合わせておこない、尿中と血中の尿酸値及びクレアチニン値を比較します。これらにより、痛風のタイプや腎機能の状態を把握することができます。
その他、必要に応じてレントゲン検査で関節リウマチなどの痛風と類似した病気との鑑別をしたり、エコー検査では、関節内の尿酸結晶の量や炎症の程度を把握したりします。
痛風の治療について
痛風の治療は2種類あり、痛風発作が出たときの急性期の治療(痛風関節炎の治療)と痛風発作を予防するためにおこなう高尿酸血症の治療(高尿酸血症の治療)に分かれています。
各々について治療法や処方される薬品について紹介します。
各々について治療法や処方される薬品について紹介します。
痛風関節炎の治療
痛風関節炎の治療は、痛風発作時の腫れと激しい痛みへの対症療法が基本になります。
患部を安静にし、冷やして炎症をおさえることが重要であり、必要に応じて、薬物療法もおこないます。
患部を安静にし、冷やして炎症をおさえることが重要であり、必要に応じて、薬物療法もおこないます。
処方される薬
- 痛風発作抑制薬 白血球に作用し、痛風の症状を軽減・抑制します。
- 非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)痛風発作治療薬 腫れや痛みなどの炎症をおさえる効果があります。
高尿酸血症の治療
高尿酸血症の治療は、生活指導と尿酸値を下げる薬物療法が基本になります。
薬物療法を始める時期は、痛風発作の既往の有無や血清尿酸値をもとに決めていきます。
痛風発作や痛風結節の既往がある場合には生活指導とともに薬物治療をすすめることが多くなります。
・既往がない場合には、血清尿酸値が8.0mg/dl未満の場合には生活指導のみで経過観察
・肥満や高血圧などの合併症がある場合には、8.0mg/dl以上で薬物治療を考慮
・合併症がなくても、血清尿酸値が9.0mg/dl以上の場合には薬物治療をすすめることが多い
薬物療法を始める時期は、痛風発作の既往の有無や血清尿酸値をもとに決めていきます。
痛風発作や痛風結節の既往がある場合には生活指導とともに薬物治療をすすめることが多くなります。
・既往がない場合には、血清尿酸値が8.0mg/dl未満の場合には生活指導のみで経過観察
・肥満や高血圧などの合併症がある場合には、8.0mg/dl以上で薬物治療を考慮
・合併症がなくても、血清尿酸値が9.0mg/dl以上の場合には薬物治療をすすめることが多い
処方される薬
痛風のタイプに合わせて処方されます。
- 尿酸排泄促進薬 尿酸の排泄を促進します。
- 尿酸生成抑制薬 尿酸がつくられるのを抑制します。
- 酸性尿改善薬 酸性になってしまった尿を正常な弱酸性に改善することで尿の排泄を促し、尿酸の結晶化を予防することで、尿路結石や腎機能障害を防ぎます。
痛風の予防方法
痛風の予防方法は、食事や運動をはじめ、生活習慣の改善です。ここでは、具体的な予防方法をご紹介します。
生活習慣の改善が大切
痛風の予防には生活習慣の改善が大切です。まずは体重コントロールが重要になり、肥満を解消することで尿酸値は下がります。肥満と尿酸には関連があり、皮下脂肪が蓄積していると、尿酸が排泄しづらく、内臓脂肪が蓄積していると尿酸はつくられやすくなります。肥満の方は減量を試みましょう。
痛風の予防に良い食事
痛風の予防に良い食事を摂ることが大切です。食べ過ぎや飲みすぎを避けることは基本ですが、尿酸値を下げる食品を積極的に摂取し、プリン体の多い食品を避けることが重要です。
野菜や海藻類は、尿を正常な弱酸性に導くため、尿酸の排泄を促します。また、水分を多く摂ることでも尿酸を体外に排泄できるため、1日2リットル以上飲むことが望ましいです。
避けたい食品は、鶏レバーや白子、あんこうなどのプリン体の極めて多い食品、また、肥満を招く摂取カロリー過多の食事です。
また、プリン体を多く含んでいるビールなどのアルコール類は控え、禁酒もしくは適切な飲酒量まで量を減らすことを心掛けましょう。適切な飲酒量とは、男性で1日あたり純アルコール換算20g、女性はその1/2~2/3程度です。純アルコール20gとは、ビールなら500ml、日本酒なら1合、ワインならグラス2杯が目安になります。
野菜や海藻類は、尿を正常な弱酸性に導くため、尿酸の排泄を促します。また、水分を多く摂ることでも尿酸を体外に排泄できるため、1日2リットル以上飲むことが望ましいです。
避けたい食品は、鶏レバーや白子、あんこうなどのプリン体の極めて多い食品、また、肥満を招く摂取カロリー過多の食事です。
また、プリン体を多く含んでいるビールなどのアルコール類は控え、禁酒もしくは適切な飲酒量まで量を減らすことを心掛けましょう。適切な飲酒量とは、男性で1日あたり純アルコール換算20g、女性はその1/2~2/3程度です。純アルコール20gとは、ビールなら500ml、日本酒なら1合、ワインならグラス2杯が目安になります。
適度な有酸素運動を取り入れよう
痛風の予防には「適度な有酸素運動」が大切です。運動と尿酸との関係は深く、注意をしないと、かえって尿酸値を高めてしまう恐れがあります。激しい運動ではなく「軽め」であること、また、しっかりと酸素を取り込みながらおこなう有酸素運動であることが、尿酸値を高めないポイントになります。
具体的なメニューとしては、しっかりと呼吸をしながら、ウォーキングやサイクリング、軽めのジョギングなどがおすすめです。脈が少し早くなる程度の負荷が望ましく、運動の頻度は1回10分以上、1日30~60分程度実践するのが良いでしょう。
具体的なメニューとしては、しっかりと呼吸をしながら、ウォーキングやサイクリング、軽めのジョギングなどがおすすめです。脈が少し早くなる程度の負荷が望ましく、運動の頻度は1回10分以上、1日30~60分程度実践するのが良いでしょう。
どの病院に行けばいい?
痛風についての心配ごとは、整形外科にご相談ください。健康診断の結果で尿酸値が高くなってきている方は、早めに受診することで痛風の発症を予防することが可能です。具体的な生活に関するアドバイスをおこなっていきます。
また、痛風発作が以前あったが受診せずにそのままになっている方、今現在足の指の痛みがある方は、発作を繰り返すことで状態は悪化し、痛風発作の頻度も増えていきます。治療をせず、そのまま放置すると、皮膚の下にコブのような結節や腎臓疾患など重篤な病気になる場合もあります。
痛風は早めの治療が重要です。痛風について心配なことがあるときには、早めに整形外科を受診するようにしましょう。
また、痛風発作が以前あったが受診せずにそのままになっている方、今現在足の指の痛みがある方は、発作を繰り返すことで状態は悪化し、痛風発作の頻度も増えていきます。治療をせず、そのまま放置すると、皮膚の下にコブのような結節や腎臓疾患など重篤な病気になる場合もあります。
痛風は早めの治療が重要です。痛風について心配なことがあるときには、早めに整形外科を受診するようにしましょう。
痛風について医師が解説
30~50歳台の男性に好発します。また高尿酸血症は痛風の危険因子のため、治療をせずに放置すると、次第に発作の頻度が増加し再発を繰り返すと慢性関節炎に移行します。そのため我慢や放置せず定期的に通院するように心がけましょう。