膝の痛みを和らげる薬とその使い方とは?

公開日 2023.12.3 最終更新日時 2024.1.20

外用薬について

外用薬とは、湿布や軟膏、クリーム、ローションなどの塗り薬タイプの薬です。皮膚に直接貼り付けるか塗りつけることで皮膚から成分を吸収させて痛みを和らげます。
内服薬と同じ非ステロイド性の消炎鎮痛薬が使われます。使用方法が簡単であることと副作用が少ないことからとても手軽で簡単な治療法であり、広く普及しています。 基本的に長期間の使用も大丈夫ですが、紫外線に当たるとかぶれるなどの症状が出ることもあるので、使用中又は使用後1週間は貼り付けた場所が紫外線に当たらない様に注意が必要です。
続けて使用した場合かぶれが出た人は使用を控えたほうがいいでしょう。 付けている範囲にしか効果を実感できないため、狭い範囲の治療となりますが、関節周辺や皮膚に近い場所に痛みがある場合は内服薬よりも効果を早く実感できます。

内服薬・座薬について

内服薬とは口から体内に飲み込む錠剤タイプか粉末タイプの薬で、非ステロイド系の消炎鎮痛剤です。外用薬と同じように痛みを和らげ炎症を抑える効果が期待できますが、外用薬よりも効果が強く、全身の痛みに効果的です。
内服薬は痛みを抑える効果が強い反面、副作用も若干心配です。胃痛・胸やけ・食欲不振が起こる場合があるので、胃薬と一緒に処方されることが多いです。 6か月以上の使用で腎障害やぜんそくを引き起こすことがあるので、長期間の使用には注意してください。特に胃潰瘍の病歴がある人やぜんそくの人は事前に医師の確認をとるようにしてください。
座薬は肛門に挿入して使う錠剤タイプの薬です。内服薬より効き目が強く、即効性があり、重い副作用が起きにくいという利点があります。ただし使いにくかったり、肛門にトラブルのある人は使用が制限されます。

薬物注射について

膝関節内に直接注射器で薬を流し込む治療法が薬物注射です。薬の種類はステロイド系抗炎症剤やヒアルロン酸です。
ステロイド系抗炎症薬は外用薬や内服薬では治まらないほど炎症が強い場合に使われます。内服薬以上に高い効果が期待できますが、副作用の発生頻度が高いため、あまり頻繁には使われません。 主な副作用として動脈硬化・高脂血症・不整脈などがあげられます。
ヒアルロン酸は膝関節内にある関節を滑らかに動かすための潤滑油のような役割をしている関節液の主成分です。 ヒアルロン酸は加齢とともに減少し、膝関節が滑らかさを失っていくので補充することで軟骨の破壊を防ぎ、炎症を和らげる効果が期待できます。 注射は外来で受けられ、週一回、計5回をワンセットで行うことが多いようです。

監修医師紹介

沼倉 裕堅 院長

西新宿整形外科クリニック

沼倉 裕堅 院長

Hirokata Numakura

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