アルギニンには成長ホルモンの分泌を促進する効果があると言われています


非必須アミノ酸に含まれるアルギニンは、大人の場合体内でつくり出すことができます。アルギニンに期待される効果に成長ホルモンの分泌促進がありますが、子供はアルギニンの生成が未熟なため食べ物で補うことが必要です。

また、アルギニンには脂肪代謝促進の効果も期待され筋肉を強くすることにもつながります。そしてアルギニンを多く含む鶏肉・大豆製品・エビ・マグロなどをバランスよく毎日の食事で取りましょう。

さらにおやつにもアルギニンを含んだメニューを心がけましょう。

アルギニンは非必須アミノ酸の一種で体をつくります

アルギニンとはアミノ酸の一種で、アミノ酸はタンパク質を構成している成分です。そしてさらに細かく分けると必須アミノ酸と非必須アミノ酸となり、このうちアルギニンは後者にあたります。

非必須アミノ酸とは

体内でつくり出すことのできるアミノ酸のことで、大人の場合必要な量を体内で補えます。しかし子供は体で必要な量をつくり出すことが難しく、大人もケガをしている時などは不足しやすいため食べ物で補うことが必要です。

成長に欠かせないあらゆる効果

・成長ホルモンの分泌促進
子供の身長を伸ばす働きを促している成長ホルモンは、アルギニンの効果も影響しています。成長ホルモンが身長を伸ばす働きは子供の頃だけのため、大人になる前に分泌が不足しないよう、アルギニンを補っておきましょう。

・脂肪代謝の促進
脂肪はエネルギー源となるもので、脂肪をもやしエネルギーにすることができれば筋肉が消費されずにすみ、筋肉量を増やし強い体を目指せます。そしてアルギニンは筋肉を構成しているタンパク質の分解を抑制する働きもあるとされるため、強い体で背を高くしたい時には必要な栄養素です。

成長期の子供はとくにアルギニンを食べ物で補給しましょう


10代は成長ホルモンの分泌がもっともさかんになり身長をよく伸ばすチャンスです。その時体内にアルギニンが十分存在していると成長ホルモンの分泌が促進されるため、日頃から食事の中でアルギニンを補っておきましょう。

アルギニンの取り方

成長期の子供に向けた身長を伸ばすとされるアルギニンサプリなども販売されていますが、科学的に効果が証明されているわけではありません。そのため食べ物でアルギニンを取ることを心がけていた方が、より多くの栄養素を取ることにもつながります。

なぜならサプリは均一の栄養素しか含まれていませんが、食べ物はさまざまな栄養素がふくまれており、その時によって含有量にも変化があるからです。

アルギニンの多い食品

鶏肉・大豆や大豆製品・エビ・マグロなどにアルギニンは多く含まれていますが、取り方によっては高カロリーになってしまいます。

そのためこれらの食品だけに偏らず、その他の栄養素もバランスのよいメニューで取っておきましょう。

子供の食事はおやつまでメニューに気をつけましょう

アルギニンに期待される、成長ホルモンの分泌促進効果を得るため1日3回の食事のメニューを改善しようとするでしょう。しかし子供が食べるおやつでもアルギニンなど成長に役立つ栄養素が含まれるようにすることをおすすめします。

実はおやつに甘いジュースやスナック菓子を食べている子供は少なくないため、大切な栄養補給の機会をムダにしているかもしれないためです。

成長期の子供のおやつ例

・ツナのおにぎり
・枝豆
・肉まん
・から揚げ

から揚げは使う部位を胸やささみにするとカロリーを抑えられ、肥満予防につながります。

おやつは必ずしもお菓子でなくてはならないとの決まりはなく、成長も活動量も多くなる子供に不足した栄養を補う機会ととらえましょう。ちなみに肥満は子供の身長を十分伸ばす妨げになる可能性があるため、おやつで甘い物やスナック菓子を取りすぎることも避けましょう。

また運動も適度に行っておくとエネルギーを取りすぎた時の消費に役立ち、骨に刺激を与えて強く伸びやすくすることも期待できるためおすすめです。

(まとめ)アルギニンにはどんな効果があるの?

1.アルギニンには成長ホルモンの分泌を促進する効果があると言われています

アルギニンは成長ホルモンの分泌促進の効果が期待されています。非必須アミノ酸ですが子供の体では十分生成できないため、食べ物から取りましょう。

食事とおやつで十分取りますが、その他の栄養もバランスよく摂取することです。

2.アルギニンは非必須アミノ酸の一種で体をつくります

非必須アミノ酸の一種であるアルギニンは、体内であらゆる効果があると言われます。まず成長ホルモンの分泌促進があり、子供の身長をよく伸ばすには十分取っておくとよいでしょう。

また脂肪の代謝を促進し筋肉の分解を抑制して強い体づくりにも役立ちます。

3.成長期の子供はとくにアルギニンを食べ物で補給しましょう

成長ホルモンの分泌がもっともさかんになる10代に、成長ホルモン分泌をサポートするアルギニンが不足しないよう食事で取りましょう。

アルギニンを多く含む、鶏肉・大豆・マグロ・エビを適度に取り、合わせてバランスよく栄養を補給します。

4.子供の食事はおやつまでメニューに気をつけましょう

成長期には食事だけでなく、おやつでもアルギニンを取りましょう。そのメニューとはたとえばツナのおにぎりや肉まんなどがあり、甘い物やスナック菓子は避けることです。

また運動もしておくとエネルギーの取りすぎを防ぎ、身長を伸ばすことにも役立ちます。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

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院長 沼倉 裕堅 医師