アルギニンの1日に必要な摂取量は成長期の子供の方が多いといわれています


アルギニンは準必須アミノ酸のひとつで、身体の中で必要量を合成することが難しいため、体外から摂取する必要がある栄養素です。

成長期の身長を伸ばす働きをする成長ホルモンの分泌を促進する効果などがあるため、大人よりも成長期の子供の方が1日に必要な摂取量が多いとされています。

一般的には、必要摂取量の目安が、大人で2~4g程度、成長期では5~7g程度といわれています。

アルギニンの必要摂取量はとくに正確に定められてはいません

アルギニンは1日の必要摂取量が正確に定められている栄養素ではありません。体格や体質によって必要な摂取量がそれぞれ異なるとされています。

アルギニンを摂取するための一般的な目安量はありますが、人によって必要量は異なり、誰にでも当てはまるとはいえないでしょう。

アルギニンは、その特徴からも必要な摂取量が変わる場合があるので、自分には目安量が適していないと思ったときには摂取量を変えてみるとよいでしょう。

アルギニンには、成長ホルモンの分泌を促進する効果と、免疫力を上げて傷の修復を早める効果、疲労回復などの効果があるとされています。

そのため成長期の子供や大きなケガがある方、手術後の方、激しいスポーツをしている方などは、一般的な摂取量よりも多くの量が必要になるといわれているので多めに摂取するようにしましょう。

アルギニンは食品への含有量もそれほど多くないといわれています。アルギニンを食事で摂取することが難しい場合には、スポーツをしている方向けのサプリなども多く販売されているので、サプリで足りない分の栄養を補うことも可能です。

アルギニンの摂取時には注意が必要なこともあります


アルギニンの摂取量が不足していると、成長期の子供は身長の伸びが足りなくなる心配があります。そして逆にアルギニンを過剰摂取した場合にも問題が生じることがあるので、適度に摂取する必要がある栄養素といえるでしょう。

成長期の子供がアルギニンを過剰摂取すると、脳下垂体から成長ホルモンが過剰に分泌されて「巨人症」になる場合があるとされています。

巨人症とは身長が急激に伸び、男子で185cm以上、女子では175cm以上になるといわれている症状です。

巨人症では、ほかにも関節痛や生理不順などの症状がでる、成長ホルモンの過剰分泌で糖尿病や高血圧になりやすくなるなどの問題が生じるといわれています。

これらの問題が生じる場合もあるため、成長期にはアルギニンの過剰摂取にならないよう気をつけるようにしましょう。

またアルギニンの大量摂取は腎臓と肝臓に負担がかかるとされ、アルギニンの大量摂取はアレルギーのある子供のアレルギー症状を悪化させる心配もあるといわれています。

そのため腎臓や肝臓に疾患のある方やアレルギー症状のある方などは、医師に相談してからサプリを摂取する必要があるでしょう。

アルギニンは夜寝る前に摂取すると高い効果が期待できるといわれています

アルギニンは、夜寝る前に摂取するとよいとされています。成長ホルモンは夜寝ている間に分泌が促進されるといわれています。

成長ホルモンの分泌を促す効果があるといわれているアルギニンを睡眠前に摂取しておくと、睡眠中に成長ホルモンがより多く分泌されることが期待できるでしょう。

アルギニンの効果を高めるためには、アルギニン以外にも身長を伸ばすとされるさまざまな栄養素をバランスよく摂取することも大切です。

身長を伸ばす要因には、成長ホルモンのほかに、さまざまな栄養素・睡眠・運動・精神状態などがあるといわれています。

それぞれの要因が欠けることのないように、気をつけながら生活を送っていると身長の伸びが期待できるでしょう。

子供の身長が急激に伸びる時期は男の子は声変わりが始まるまで、女の子は 月経が始まるまでの間といわれています。

身長は限られた期間にしか伸びないので、身長の伸びが気になる場合、早めに専門の医療機関に相談するようにしましょう。

(まとめ)アルギニンの1日の必要摂取量はどの位?

1.アルギニンの1日に必要な摂取量は成長期の子供の方が多いといわれています

アルギニンは体外から摂取する必要がある栄養素です。成長ホルモンの分泌を促進するなどの効果があるので、子供の方が大人よりも必要摂取量が多く5~7g程度必要といわれています。

2.アルギニンの必要摂取量はとくに正確に定められてはいません

アルギニンは個人によって1日に必要な摂取量がそれぞれ異なるとされています。成長ホルモンを増やす、免疫力を上げるなどの効果から、成長期の子供やキズのある方などはとくに多く摂取する必要があるでしょう。

3.アルギニンの摂取時には注意が必要なこともあります

アルギニンの摂取量不足は、成長期の身長の伸びが悪くなるなどの心配があります。成長期にはアルギニンを過剰摂取すると、巨人症になる場合もあるとされています。

またアレルギーのある場合など、アルギニンの摂取が難しい場合もあるので注意が必要です。

4.アルギニンは夜寝る前に摂取すると高い効果が期待できるといわれています

睡眠中に成長ホルモンが分泌されて身長が伸びるため、アルギニンは夜寝る前に摂取するとよいとされています。

ただし子供の成長には睡眠や運動などさまざまな要素も関係しているので、身長の伸びが気になった場合には早めに専門の医療機関に相談しましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

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院長 沼倉 裕堅 医師