成長期は骨端線で判断することが可能です
骨端線とは、骨が成長する軟骨部分のことです。
骨が成長するのは軟骨の部分で、レントゲンを撮影すると軟骨が黒い線として見えて、骨が開いているように見えるため骨端線と呼んでいます。
骨端線がレントゲン撮影で見える場合は、骨の成長に必要な軟骨がまだ残っている状態で、これからもまだ身長が伸びると予測することが可能です。
大人になると骨端線の骨が癒着し黒い線がなくなります。
成長期の判断は手を撮影することで判断可能です
成長期の判断をするには、手のレントゲン撮影が用いられています。
手にはたくさんの骨が集まっていて、規則正しく石灰化していくため判断しやすいのです。
判断する部分は、手根骨の数や形を確認します。
さらに長管骨の骨端核の大きさや、骨端線があるかも判断基準です。
低年齢の場合は、手根骨は軟骨でできているためレントゲンに映ることはありません。
ところが成長とともに骨の石灰化が進んでいき、徐々にレントゲンに映る数が増えていくため、判断基準として用いられています。
最終的には8個まで増加するのです。
長管骨の骨端核は、若いほど小さくなっています。
骨端線は若いほど幅が広く、年齢とともに幅が狭くなるのです。
完全に閉じた状態は成長が止まったと判断できます。
骨の成長には性ホルモンが関わっており、思春期になると性ホルモンの分泌量が多くなって、骨端線の閉塞に影響を及ぼしています。
大人の骨端線は完全に閉じていて骨は成長しないため、子供の手の骨端線が完全に閉じると、骨の成長がすることはなくなります。
レントゲンで骨端線が現在どのような状況かみることにより、成長期が予測できるようになります。
骨端線は骨の軟骨部分です
骨端線とは骨が成長する軟骨部分のことです。
成長軟骨板とも呼ばれる部分で、板状の組織となっています。
この組織は成長期にしかみられない軟骨組織で、柔らかい軟骨が骨に置き換わることで骨が縦方向に伸びていくのです。
骨が硬い状態では伸びることができず、軟骨細胞であることで骨は成長が可能になります。
本来骨は体を支えるため硬くなければなりませんが、成長のためには柔らかくないといけません。
そのため部分的に軟骨をつくって骨を成長させ、硬い骨へと置き換わることで骨が縦に伸びていきます。
軟骨部分は細胞分裂を繰り返しており、徐々に本来ある骨のように石灰化していきます。
このときにカルシウムが骨に沈着し硬くなります。
成長期の骨は常に壊され、新しく骨がつくりだされているのです。
骨をつくる働きには食事で栄養をちゃんと補給することと、刺激を与えるために運動が必要です。
骨の成長は成長期で止まってしまいますが、骨の骨量自体は30歳くらいまで増加していくともいわれているため、成長期が止まっても栄養バランスを考えた食事を摂取するようにしましょう。
成長期の子供で足首をひねったら診察がおすすめです
骨端線がまだ残っている子供が足をひねってしまった場合は、病院に受診することをおすすめします。
その理由は、骨端線にある軟骨は柔らかく、骨端線のずれが成長に影響を及ぼすと考えられているためです。
骨端線のずれはレントゲン撮影で判断することができます。
大きなずれがある場合でも手術は不要で、足首をギプスでしっかりと固定し、患部を安静に保つことで回復は可能です。
できるだけ炎症を抑えるために、患部を高い位置に持っていくのは避けるようにしましょう。
長時間立ち足首に負担をかけることも、炎症がひどくなる原因のひとつです。
症状によっては松葉杖が必要なこともあるため、普段の生活をどのようにしたらよいのか、医師とよく話し合っておきましょう。
ギプスが外れても痛みが続いている場合は、足首をストレッチしながら、血行を促し回復させます。
骨端線の損傷は軽いものだと捻挫と言われてしまうことがあります。
レントゲンでもわかりにくいため、スポーツをしている子供や、強く足首をひねってしまった場合は注意してあげましょう。
治療は整形外科で行われます。
またはスポーツ外傷を専門に診てもらえるクリニックでも治療が可能です。
(まとめ)成長期は骨端線でわかることができる?
骨が成長するためには骨端線と呼ばれる軟骨部分が残っている必要があります。レントゲンで撮影すると軟骨は黒く映り、線上に見えるため骨端線といいます。
骨端線が残っているうちはまだ身長が伸びる状態です。
子供の成長期の時期を判断するには、手のレントゲン撮影が用いられています。若いほど手根骨の数が少なく、成長するにつれて8個に近づきます。
長管骨の骨端核の大きさや、骨端線があるかも判断基準のひとつです。
子供の身長が伸びるのは、軟骨が細胞分裂を繰り返し硬い骨へと置き換わり、骨が縦に伸びるからです。骨の石灰化にはカルシウムが必要で、栄養バランスが取れた食事を心がけるようにしましょう。
骨端線がまだ残っている子供で、足首を強くひねってしまった場合は、念のため専門医に診てもらいましょう。軟骨部分の骨端線は柔らかく、ずれてしまうと成長に影響すると考えられているためです。