思春期の終わり頃が骨端線が閉じる年齢です
思春期と呼ばれる第二次成長期は、10~18歳くらいの年齢を指しています。
骨の成長を示す骨端線が閉じるのは第二次成長期の終わり頃とされていますが、個人差が大きいため、一概に何歳とはいえません。
骨端線が閉じていなければ、まだまだ身長が伸びる可能性があるのです。
ただし、骨端線の状態を確認するには、専門医を受診する必要があります。
骨端線が閉じることは骨の完成を意味しています
成長期の子供の骨には、骨端線と呼ばれる軟骨組織が存在します。
この軟骨組織が増えながら硬い骨になり、少しずつ骨が伸びていくのです。
レントゲンで撮影した時、軟骨部分が黒い線のように見えるため、骨端線と呼ばれています。骨の成長が完成し、骨端線が見えなくなってしまった時の状態を指して「骨端線が閉じる」といわれることもあります。
骨端線のもとになるのは骨芽細胞です。
骨芽細胞は新しい軟骨を作り、それが硬い骨に置き換わっていきます。
こうして、軟骨の増加と骨化を繰り返しながら長く伸びていくのが、骨の成長のメカニズムです。
第二次成長期になると性ホルモンの分泌がはじまり、骨の成長もピークを迎えます。
成長期の終わり頃には新しい軟骨が増えることはなくなり、やがてすべてが骨化して、骨端線が閉じるという仕組みです。
第二次成長期は思春期とも呼ばれる年代で、10~18歳頃を指しています。
一般的に思春期を迎えるのは、男の子より女の子のほうがやや早いものです。
ただし個人差も大きく、必ずしもこの年齢に当てはまるとは限りません。
身長を伸ばしたければ骨端線が閉じる前が勝負です
骨の成長が著しい第二次成長期は、身長がぐっと伸びる時期です。
身長には遺伝や体質もありますが、生活習慣次第で大きく差が出てくることもあります。
身長を伸ばすために気をつけたいことは、「食事」「運動」「睡眠」です。
まず食事の面で気をつけたいことは、栄養のバランスです。
骨芽細胞が活発に軟骨を作るためには、タンパク質が欠かせません。
そのため、成長期の子供には、タンパク質を中心としたバランスの良い食事が必要です。
育ち盛りの子供は、揚げ物や肉料理などボリュームのあるものを好みがちですが、脂質の多いものは肥満が気になることもあります。
エネルギーの消費だけでなく、筋肉を発達させるためにも、積極的にからだを動かすようにしましょう。
適度な全身運動は骨芽細胞に刺激を与えるため、骨の成長にも効果的です。
また、ぐっすりと眠るためには、運動による疲労感が役立ちます。
睡眠中には、脳下垂体から成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンは骨芽細胞に深く関わる物質です。
そのため、睡眠不足は身長の伸びを妨げるとされています。
骨端線の確認は専門医に相談するのがおすすめです
骨端線が閉じてしまったら、もう身長が伸びることは期待できません。
ただ、骨の成長には個人差があるため、「何歳だから」と諦めるのは早計でしょう。
骨端線が閉じてしまったどうかは、レントゲンで確認するまではわかりません。
なかには20歳を過ぎても骨端線が確認できる人もいます。
「もう少し身長を伸ばしたい」と考えたら、専門医を受診して、骨端線の状態を確認してみてはいかがでしょうか。
骨端線が閉じていないことが確認できたら、成長ホルモン治療を行うことで、さらに身長を伸ばせるかもしれません。
低身長治療を行う専門医を受診するメリットは、身長に関すること以外にもあります。
身長が低いことで悩んでいる子供は、思いのほか多いもので、低身長治療を行ってコンプレックスが解消されたというケースは少なくありません。
悩みを乗り越えた経験は、精神面での成長にもつながることでしょう。
低身長治療を行うことで、心身ともに成長が期待できるかもしれません。
また、身長が伸びない原因としては成長ホルモンの分泌不足が多いものですが、甲状腺ホルモンの異常や強い精神的ストレス、脳腫瘍などの疾患が見つかることもあります。
病気全般に言えることですが、身長を伸ばすのも早期発見・早期治療が功を奏すのです。
(まとめ)骨端線が閉じる年齢は何歳くらい?
一般的に骨端線が閉じるとされている年齢は、思春期が終わる18歳前後です。
しかし、成長には個人差があります。
骨端線の状態を確認するには、専門医を受診するのが確実です。
骨端線という軟骨組織が見えなくなった状態を、「骨端線が閉じる」といいます。
骨端線が閉じる年齢は思春期が終わる頃といわれていますが、思春期の始まりと終わりには個人差があるため、必ずしも決まった年齢があるわけではありません。
身長は生活習慣で差が出ることもあります。
身長を伸ばすために成長期に気をつけたい生活習慣として、タンパク質を中心としたバランスの良い食事、適度な全身運動、たっぷりの睡眠が挙げられます。
骨端線が閉じた後に身長が伸びることはありません。
ただし、骨端線が閉じる年齢には個人差があります。
骨端線の状態を確認するには、低身長治療を行う専門医で検査するのが確実です。