骨端線のレントゲン検査にかかる費用は自治体によっても変わってきます
子供の身長を伸ばすための成長ホルモン治療は、治療を開始する前に骨端線をレントゲン検査する必要があります。
レントゲン検査は医療行為にあたるため費用がかかりますが、一般的には数千円程度が目安になると考えられるでしょう。
ただし、どのくらいの費用になるかは自治体によって異なってきます。
骨端線のレントゲン検査は成長ホルモン治療を受けるための第一歩となる、大切な検査です。レントゲン検査の費用について知りたい場合は、子供の低身長治療を取り扱っている専門のクリニックに尋ねてみましょう。
目次
成長ホルモン治療にかかる費用の助成を受けられることがあります
健康保険に加入している場合、子供の医療にかかる費用は2~3割負担になるケースが多いですが、自治体の取り決めにより子供の医療にかかる費用が助成されることがあります。
子供医療費助成制度などと呼ばれていますが、この制度を受けるとレントゲン費用も含めた子供の医療費が安く抑えられるでしょう。
子供の医療にかかる費用は通常、未就学児童は2割負担、小学生からは3割負担となっています。しかし自治体が運営する助成制度では、子供の医療にかかった費用の全額または一部が助成されるのです。
自治体によって内容は異なるため、お住まいの地域の窓口に事前に確認する必要があります。
また、小児慢性特定疾病医療費助成制度といって、一部の疾患に限定して費用の助成を行っている制度もあります。
対象となる疾患は免疫疾患や慢性呼吸器疾患、内分泌疾病などですが、子供の低身長は内分泌疾病に該当するため助成の対象となるのです。
助成の対象となるには認定基準を満たし、必要な手続きを済ませる必要があります。
助成制度についてわからないことがあれば、子供の低身長治療を行う専門のクリニックに聞いてみましょう。
小児慢性特定疾患の対象となるには条件があります
成長ホルモン治療は小児慢性特定疾病医療費助成制度の対象になりますが、いくつかの条件があります。
・成長ホルモン分泌不全性低身長症
・ターナー症候群
・プラダー・ウィリ症候群
・ヌーナン症候群
・軟骨低形成症、または軟骨無形成症
・下垂体機能低下症
・慢性腎不全による低身長
子供が標準の身長より低い場合でも、上記に挙げる疾患に該当しなければ制度の対象とはなりません。
医療にかかる費用の助成を受けるためには、その他の認定基準も満たしている必要があります。
子供の低身長治療にかかる費用を助成する制度はいくつかあるため、該当の窓口もしくは専門医に尋ねてみましょう。
同じ月に支払った費用の自己負担金が一定の金額を超えると、超過した金額が高額療養費として支給される制度です。
支給を受けるためにはいくつかの条件があります。
1年間にかかった医療費が10万円を超えた時に確定申告をすると、医療費控除の対象となる制度です。
所得税が減額されるほか、払いすぎた税金なども返金されます。
成長ホルモン治療は低身長を改善する効果的な治療法ですが、いきなり身長が伸びるような治療法ではありません。
確実に効果が現れるのを長い時間かけて経過を見守っていく必要があります。
レントゲンなどの治療にかかる費用を少しでも抑えるために、使える制度は積極的に検討しましょう。
成長ホルモン治療は骨端線が閉鎖する前に受ける必要があります
成長ホルモン治療は治療開始から治療終了までに数年を要するため、治療にかかる費用のことがどうしても不安になりやすいものです。
しかし子供にかかる医療費をできる限り抑える制度はいくつもあるので、積極的に情報を集めてみましょう。
成長ホルモン治療を受けるにあたって、費用の他に留意したい点があります。
子供の骨端線が閉じてしまった後では、いくら成長ホルモンを投与しても身長を伸ばす効果が得られないということです。
子供の身長は骨端線が成長することによって伸びていきます。
骨端線が成長しきって骨が大人のレベルにまで達すると、成長ホルモンを投与しても身長は伸びなくなります。
成長ホルモン治療には早めの治療開始が肝心です。
(まとめ)骨端線のレントゲン検査の費用はどのくらい?
骨端線のレントゲン検査は、子供の身長を伸ばす成長ホルモン治療を行う前に必要な検査となります。
費用がどのくらいかかるのかについては、子供の低身長治療を行う専門のクリニックに尋ねてみましょう。
健康保険では子供の医療にかかる費用は2~3割負担になるケースが多いですが、助成制度を利用すると費用を安く抑えられるでしょう。
子供医療費助成制度や、小児慢性特定疾病医療費助成制度はレントゲンなどの子供の医療にかかる費用を助成してくれます。
成長ホルモン治療はいくつかの条件を満たした場合に限り、小児慢性特定疾患の対象となります。
高額療養費制度や医療費控除なども視野に入れると、治療にかかる費用を軽減できることがあります。
成長ホルモン治療は費用だけでなく、治療を始める時期についても考えなければなりません。骨端線が閉じると成長ホルモンの効果が出なくなるため、早めの治療を検討しましょう。