成長ホルモンの分泌を活性化するためには生活習慣の改善がポイントです


成長ホルモンの分泌が活性化すると身長の伸びが期待できるので、まずは生活習慣を改善し、成長ホルモンの分泌を促しやすい状態をつくりましょう。
そのポイントは睡眠・食事・運動にあり、継続して行っていくことが大切です。

しかし、生活習慣を改善しても低身長があまり変化しない場合があり、その場合は成長ホルモンの分泌が不足している可能性もあります。
先天的な原因が関係している場合もあるため、心配なときは早めに専門医に相談しましょう。

睡眠不足を避け、質の高い十分な睡眠が必要です

成長ホルモンの分泌は眠り初めの3時間の間に行われることから、この時間に分泌を活性化させることが身長を伸ばすことに役立ちます。
そのためには深い眠りについていることが必要です。

深い眠りにつく方法として、寝る前のリラックスがあり、心身が落ち着いた状態にあると寝初めからぐっすりと眠りやすくなります。
リラックスするためには刺激を取り除くことが必要です。

ゲームやスマホの使用はつい睡眠不足になってしまう原因とも言われており、寝る2時間前にはやめさせましょう。
光による刺激で興奮しなかなか寝付けないことがあるほか、SNSなどでの精神的なストレスで眠りにくくなる場合があるため、2時間前になったら親が預かるなど約束をつくることもおすすめです。

そして、適度な運動も心地よい疲労感で眠りやすくなるので、寝る前のストレッチも成長ホルモン分泌の活性化に役立ちます。
また、夕食を取ってから寝るまでに時間が長いと間食したくなりますが、消化の必要がある物を胃に残していると眠りの質が下がるため、寝る前の夜食も避けるようにしましょう。

タンパク質をしっかり取ることのできるメニューを用意しましょう


成長ホルモンをつくるにはタンパク質が必要で、骨を伸ばし身長を伸ばすためにもタンパク質は欠かせません。十分な成長ホルモンをつくり分泌し活性化させるためにも、積極的な摂取が必要になると言えるでしょう。

そのため、昼食と夕食だけでなく朝食や間食にもタンパク質を含む物を用意すると、これまで以上にタンパク質の摂取量を上げることができると言えます。

朝食に加えたい食材

朝食を簡単にトーストとスープにジュースで終わらせると、ここで取ることのできるタンパク質の量はとても少なくなってしまいます。
そのため、朝食では卵焼き、牛乳、味噌汁、焼き魚、納豆などをプラスすることがおすすめです。

スクランブルエッグや豆を使ったスープなどは洋食にも加えやすいのではないでしょうか。

間食は栄養のあるものがおすすめ

おやつというとスナック菓子や甘い物、ジュースというイメージを持つ方も多いでしょう。
しかし間食にスナック菓子を選ぶと、食品添加物が必要な栄養素の吸収を阻害したり、糖分の取りすぎで肥満になったりする可能性が出てきます。

それよりも、おやつも栄養を補給するための機会ととらえて、タンパク質をたっぷり含んだメニューに切り替えましょう。
まず飲み物は牛乳で、メニューは肉まん・鮭やツナのおにぎり・お好み焼きなどがおすすめです。

筋トレと有酸素運動で成長ホルモン分泌を活性化させましょう

身長を伸ばすための成長ホルモンの分泌と活性化は、運動後にも起こると言われています。
そして運動して体に刺激を与えることで骨を伸ばす働きが活性化し、身長の伸びに反映されると期待できます。

そのための運動内容は、先に筋トレを行ってから有酸素運動をするというもので、運動量は無理なく適度なものにしましょう。
運動量が多すぎたり強度が高すぎたりすると、体の疲労回復や修復に栄養が使われてしまうほか、食欲がわかないこともあるので、お子さんに合った運動量・内容を行わせることがポイントです。

運動などの改善をしても身長が伸びない場合

生活習慣の改善を継続することで低身長が改善されることはありますが、それらを行ってもあまり成果が見られない場合もあります。
そのようなときは原因を探り改善方法を見つけるためにも、早めに低身長の専門家に相談しましょう。

(まとめ)成長ホルモンの分泌を活性化するには?

1.成長ホルモンの分泌を活性化するためには生活習慣の改善がポイントです

身長を伸ばすには十分な成長ホルモンの分泌が必要で、それを活性化させるには毎日の生活習慣改善がおすすめです。ポイントは睡眠・食事・運動で、理想的な内容を継続して行っていくことが大切です。

2.睡眠不足を避け、質の高い十分な睡眠が必要です

眠り初めの3時間でより深い眠りになるためには、寝る前のリラックスがポイントです。寝る2時間前になったらスマホやゲームはやめ、ストレッチのような適度な運動をして心地よい疲労感を得ることもおすすめです。

3.タンパク質をしっかり取ることのできるメニューを用意しましょう

現代の子どもたちの食事では、昼食と夕食はタンパク質を含むメニューになっています。タンパク質の量が少なくなりがちな朝食と間食も、しっかりとタンパク質を含んだメニューにすることで成長ホルモンの分泌活性化に役立ちます。

4.筋トレと有酸素運動で成長ホルモン分泌を活性化させましょう

運動をして体に刺激を与えると骨を伸ばす働きが活性化され、身長が伸びやすいと言われています。まず筋トレをしてから有酸素運動を行うと成長ホルモンの分泌に役立ちますが、運動後にひどく疲れたり食欲が出なかったりするほどの内容は避けましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

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院長 沼倉 裕堅 医師