成長ホルモンなどの分泌がさかんになる思春期は睡眠不足から眠くなることが多いです
思春期は成長ホルモンや性腺刺激ホルモンの影響で眠くなることが増えるとの意見もありますが科学的な根拠はありません。
また、思春期になると忙しさや見栄などから睡眠不足になりがちという理由もあります。
思春期にも十分な睡眠が必要なので、睡眠不足にならないようしっかりと眠ることが大切です。
寝る前までスマホを使うことをやめる、夜更かししないなどの工夫をお子さんと一緒に行って、より質の良い睡眠を取らせてあげましょう。
目次
成長ホルモンの分泌を妨げないよう眠くなる時はよく寝ましょう
思春期は身長を伸ばすスパートがかかる時期なので、しっかりと睡眠を取り、成長ホルモンの分泌をスムーズにさせることが大切です。
そのため思春期の時期に、「眠い」と感じる時には素直に寝られるようにすることもおすすめです。
部活動などで運動をしていればなおさら眠くなることは多いはずです。
無理することなく眠れるよう、環境を整えてあげてはいかがでしょうか。
長い睡眠は夜に取るので、この時眠りの妨げになるようなことは控えさせましょう。
例えば思春期の子供たちの多くがスマホを持っていますが、SNSやゲームに没頭してつい夜更かしをしてしまいます。
寝る直前までスマホ画面を見ていると興奮して寝付きにくくなり、SNSもやめどころがわからず長々と続いてしまい、睡眠不足を招くことになるのです。
また、眠くなったら寝ると考えるよりも、しっかり8時間の睡眠をとれるように、就寝時間を考えて声かけすることもおすすめです。
お子さん本人からすれば「こんなに早い時間に寝るなんて」と思うかもしれませんが、必要な睡眠時間を妨げないためにも寝るように促してはいかがでしょうか。
思春期の頃はそれまでよりも忙しくなるため眠くなることも増えやすいです
現代日本の子供たちの場合、思春期は女の子で小学校高学年、男の子で中学生の頃に迎えることが多いと言われています。
その時期は勉強や部活動、習い事などもそれまでとは違って忙しさを増していることが多く、疲れが蓄積したために「眠い」と感じている場合も少なくありません。
眠気を感じている時に無理して勉強しても効率はあまりよくありません。
スポーツをしても安全性に心配があるでしょう。
眠気を感じた時は、おとなしく眠るようにすることがおすすめです。
どうしても睡眠を取ることが難しい場合には、ひと休みして気分転換するなどし、夜には早めに横になって長めの睡眠を心がけましょう。
また思春期はホルモンバランスが乱れやすいことから、気持ちが不安定になりやすい時期です。
睡眠不足はさらにホルモンバランスを崩す原因になるのでしっかり睡眠を取って、イライラなどの予防にも役立てましょう。
質の良い睡眠が取れていても身長が伸びない時は受診しましょう
思春期を迎える頃、眠い時にはきちんと睡眠を取っていてもなかなか身長が伸びず心配になることがあるかもしれません。
そのような場合には、整形外科で低身長の専門医に相談してみてはいかがでしょうか。
身長の伸びが気になる時には、受診前に成長曲線を確認してお子さんの身長が-2SDを下回っていないか、下回っていなくても身長の伸び具合が遅いことはないかという点をチェックしてみてください。
背が伸びにくい原因が成長ホルモン不足ということもあります。その場合には成長ホルモンを投与すると身長を伸ばすことを期待できるでしょう。
成長ホルモン剤を直接投与すると体内の成長ホルモンの量が増えるので、不足していた分を補って骨に働きかけ、軟骨細胞を増やして骨を伸ばしていきます。
また、長く睡眠を取っていても深く眠れておらず、睡眠不足になっている可能性もあるでしょう。
その場合には内科などの受診もおすすめです。
風邪でもないのにいびきをかく、頭痛や気分の悪さが続いているなどがあれば、状態をしっかりとチェックして、どちらの科へかかるか判断し受診してみましょう。
(まとめ)思春期は成長ホルモンの分泌が増えて眠くなるの?
思春期は眠くなりやすいということは体の変化とあまり関係はなく、生活環境の影響により睡眠不足になりがちです。そのため質の良い睡眠を取れるように家庭では配慮してあげることがおすすめです。
思春期でも眠いと感じた時は眠ることがおすすめです。成長ホルモンの分泌をスムーズにするためや、疲労回復、背を伸ばすためには十分な睡眠は欠かせません。
夜寝る前のスマホは控えて、8時間は睡眠時間を取れるように寝させてあげましょう。
思春期を迎える頃は、勉強や部活動などで忙しさを増してくる時期でもあります。そのため疲労がたまりやすいので眠い時はできるだけ寝るようにしましょう。
睡眠不足はホルモンバランスをさらに崩れやすくするので、その点からも睡眠は十分とることが必要です。
思春期によく睡眠を取っていてもなかなか身長が高くならない時は整形外科で低身長の専門医と相談してみましょう。必要に応じて成長ホルモンの投与を行い、不足分を補うことによって背が高くなると期待されます。