思春期は子供の身長が大きく伸びる時期ですが、同時に、身長の伸びが終わりに近づく時期でもあります。
思春期は子供の身長が大きく伸びる時期ですが、同時に、身長の伸びが終わりに近づく時期でもあります。
そんな思春期と身長の関係について、詳しく解説します。
思春期とは?
「思春期」とは、二次性徴がはじまって、生殖器以外にも体つきに性差が現れ、心身ともに子供から大人へと変化していく時期のことです。
医学的には、男子の場合は精巣の大きさが4ml以上になった時、女子の場合は乳房の発達が始まる時を「思春期の始まり」と定義しています。
個人差がありますが、平均的に、男子は11歳前後、女子は9歳前後に思春期の始まりを迎えます。
子供の身長が伸びる時期について
子供の身長がもっとも伸びるのは産まれてから1年の間で、生後間もない赤ちゃんの身長は50cmほどですが、1歳になる頃には75cmと、1年間でなんと1.5倍も身長が伸びます。
そして、4歳頃になると100cmになるのが標準的な成長パターンで、産まれたときと比較すると2倍の大きさになっています。
4歳を過ぎる頃から身長の伸び率はやや低下し、年間5~7cm前後と、ゆるやかな成長になります。
子供の身長は、思春期になると再び急激に伸びるようになり、男子は25~35cmほど、女子は25cmほど伸びるとされます。
ただし、この時期は身長の伸びのラストスパートでもあります。
ピークを過ぎると、その後はだんだん伸びなくなり、思春期が終わると成長はストップします。
それは、骨が成熟して「骨端線(成長線)」が閉じられるためです。
骨端線が閉じると骨がそれ以上伸びることはないので、身長もそれ以上伸びることはありません。
身長を伸ばしたいのであれば、骨端線が完全に塞がってしまうまで、つまり、思春期が終わるまでの生活習慣が重要になるというわけです。
身長を伸ばすために生活習慣で心がけることは、十分な睡眠、十分な栄養、そして適度な運動です。
骨端線の軟骨を増殖させるのは「成長ホルモン」です。
成長ホルモンは、睡眠中に活発に分泌されるため、十分な睡眠時間の確保と、質のよい睡眠が大切です。
子供の成長には、栄養バランスのいい食生活が欠かせません。
骨の材料になるタンパク質、骨を丈夫にするカルシウムはもちろん、ミネラル(亜鉛・マグネシウム・鉄分)、ビタミン、炭水化物、脂質、食物繊維も含め、必須栄養素をまんべんなく摂取しましょう。
適度な運動をすることで、成長ホルモンの分泌が促進されます。
また、血行がよくなって体に必要な栄養が運ばれやすくなったり、食欲が増進したり、熟睡をもたらしたりする効果も期待できます。