成長ホルモン治療は保険適用で受けることが可能です
子どもの低身長症を治療する「成長ホルモン治療」は、長期的な治療になる傾向があり、費用がかさむ恐れがあります。しかし、成長ホルモン治療には保険適用される場合があるため、自己負担額を通常より抑えることが可能です。
ただ、子どもの低身長症の原因が一定の認定基準を満たしている場合に限られます。
成長ホルモン治療に適用される制度には、小児慢性特定疾病医療費助成制度などがあります。
目次
成長ホルモン治療には小児慢性特定疾病医療費助成制度があります
「子どもに低身長症の疑いがある、でも治療費に不安を抱いている」という親御さんは少なくないでしょう。
実際、子どもの低身長を治療するための「成長ホルモン治療」は、治療の対象になれば保険が適用されますが、それでも3割負担はしなければなりません。
成長ホルモン治療は長期にわたって行われることが多いため、どうしても費用がかさみます。
そこで、さらに医療費を軽減するための助成制度が用意されています。
それが「小児慢性特定疾病医療費助成制度」です。
小児慢性特定疾病医療費助成制度とは、長期間治療が必要な病気を抱えた子どもの医療費を助成してもらえる制度のことです。
適用された場合、自己負担額限度を超えた分の医療費は公費で負担してもらうことができます。
成長ホルモン治療でこの制度が適用される疾病は限られています。
成長ホルモン治療を受ける子どもに多いとされる、成長ホルモン分泌不全性低身長症のほか、ターナー症候群、軟骨無形成症、軟骨低形成症、プラダー・ウィリ症候群、下垂体機能低下症(先天性、後天性)、慢性腎不全が該当します。
当然、これらの疾病が認められないと、成長ホルモン治療自体を受けることができません。
小児慢性特定疾病の申請手続きを行いましょう
小児慢性特定疾病医療費助成制度を受けて、子どもに成長ホルモン治療を受けさせたいとお考えの方は、小児慢性特定疾病の申請手続きを行う必要があります。
申請は子ども本人ではなく、ご両親が行えば問題ありません。
子どもの両親が住んでいる自治体に申請するのが一般的ですが、加入先の医療保険会社によって申請者が異なる場合があります。
健康保険や共済(被用者保険)などの場合、子どもを扶養している両親が申請します。
国民健康保険の場合、子どもの保護権を所持している人が申請するのが原則となっています。
申請にはいくつかの書類が必要となるため、申請手続きを行う前に準備しておくと良いでしょう。
申請書兼同意書、医療意見書、受診医療機関申請書、世帯調書、医療保険証の写し、住民票のほか、追加で必要な書類がいる場合もあります。
また、住む地域によって異なる場合があるため、医師や自治体の窓口などで確認すればスムーズに申請が進むでしょう。
申請を行った後、審査をクリアすればようやく成長ホルモン治療を受けることができます。
成長ホルモン治療の助成制度にはさまざまな基準が設けられています
成長ホルモン治療を受けるには認定が必要だったり、審査をクリアする必要があったりします。
しかし、なぜそこまで段階を踏まなければならないのでしょうか?
なぜなら、成長ホルモンには適正な使用というものが存在するからです。
ただ闇雲に成長ホルモンを投与すればよいというわけではなく、認定される疾病を持っていたとしても投与量には目安というものがあります。
しかも、成長ホルモン治療の対象となるのは、骨端線が閉鎖していないことが条件とされています。
骨端線が閉鎖していると、成長ホルモン治療の効果が十分に得られないと考えられているからです。
つまり、二次性徴が終わる前に成長ホルモン治療を受けることが推奨されているということです。
小児慢性特定疾病が認定された場合は、20歳になるまで治療費の助成を受けることができます。
しかし、一年ごとに更新が必要です。
更新時に治療継続基準を満たしている必要があり、未成年の場合でも男子で156.4cm、女子で145.4cmを超えると助成制度が受けられなくなります。
(まとめ)成長ホルモン治療は保険適用で受けることができるの?
成長ホルモン治療を受ける際、一定の認定基準を満たしている場合には保険適用されることがあります。例えば、小児慢性特定疾病医療費助成制度などがそうです。
成長ホルモン治療は長期になることが想定されるため、こういった制度の利用は重要だといえます。
成長ホルモン治療には、自己負担額を超えた分を公費で負担してもらえる「小児慢性特定疾病医療費助成制度」があります。この制度が認められる場合は、成長ホルモン分泌不全性低身長症、ターナー症候群など一部の疾病を持つ子どもに限られます。
小児慢性特定疾病医療費助成制度を受けるためには、小児慢性特定疾病の申請手続きを行う必要があります。手続きには必要書類を提出しなければならないため、医師や自治体の窓口で相談すると良いでしょう。
成長ホルモン治療に認定や審査が設けられているのは、成長ホルモンに適切な使用が存在するからです。成長ホルモン治療は二次性徴が終わる前までに受けることが推奨されており、20歳を超えると原則、助成が受けられなくなります。