成長ホルモンとオキシトシンはどちらも子どもの成長に欠かせないホルモンです


成長ホルモンは子どもの骨や筋肉を成長させるのに不可欠だといわれています。
一方、オキシトシンは別名「幸せホルモン」と呼ばれています。

オキシトシンにはストレスを抑制する、恐怖心を和らげる、好奇心を高める、記憶力の向上、心臓機能の向上などの効果があるといわれています。
つまり、どちらも子どもの成長に欠かせないといえるのです。

オキシトシンは別名「幸せホルモン」と呼ばれています

成長ホルモンは、脳の下垂体(前葉)から分泌されるホルモンで、子どもの骨や筋肉を成長させるのに不可欠だといわれています。
そのため、成長ホルモンが正常に分泌されなくなると、子どもの低身長症を招く恐れがあります。

一方、オキシトシンは脳の下垂体(後葉)から分泌されるホルモンで、別名「幸せホルモン」や「絆ホルモン」「信頼ホルモン」などと呼ばれています。
オキシトシンは中枢神経で働く神経伝達物質として、母子間の愛情や信頼などの絆を深める働きを持っているとされています。

また、他人とのコミュニケーションに必要なグループ認識にも関係しているといわれています。
オキシトシンが子どもの心身にもたらす効果はほかにもあります。

  • ストレスを抑制する
  • 恐怖心を和らげる
  • 好奇心を高める
  • 記憶力の向上
  • 心臓機能の向上
  • 幸せな気持ちになる
  • 感情のコントロールをする

つまり、成長ホルモン同様、オキシトシンも子どもの成長に欠かせないホルモンだといえるのです。
オキシトシンの分泌量は男女に大きな差はないと考えられています。

それよりも、両親からどれだけ愛情を注がれたかが重要だといいます。

オキシトシンは子どもと両親とのスキンシップで分泌されます


成長ホルモンは睡眠時に多く分泌されるといわれています。

では、オキシトシンはどんなときに分泌が行われるのでしょうか。

例えば、赤ちゃんをお母さんが抱っこした時、赤ちゃんが泣きやむということがあります。この時、赤ちゃんにもお母さんにもオキシトシンは分泌されていると考えられます。
つまり、オキシトシンを分泌させるためには、親しい間柄の相手との接触が必要だといえるのです。

子どものオキシトシン分泌を促進させるためには、スキンシップや抱擁、会話でのコミュニケーションなどを積極的に行うことが奨められています。
また、ある大学の研究チームが発表した論文では、飼い主とペットが触れ合うことで両者にオキシトシンが分泌されていることが明らかになっているといいます。

さらに、オキシトシンの分泌量や感受性は1歳6ヶ月ごろまでに決定されるという研究結果まで出ています。つまり、1歳になる前に両親が積極的にスキンシップを行った子どもとそうでない子どもを比べると、前者の方が感情のコントロールがより上手いといっても過言ではないのです。

子どもの低身長症は成長ホルモン治療で治療が可能です

オキシトシンが不足すると、ストレスを感じやすく、感情のコントロールがしにくい子どもになる可能性があると考えられます。結果的に、睡眠障害を引き起こす恐れがあるともいえ、睡眠不足は成長ホルモンの分泌不全に繋がります。

成長ホルモンの分泌が正常に行われないと、子どもの低身長症を招く恐れがあります。
子どもが低身長症の疑いがあるという親御さんは、まず、病院で成長ホルモンの分泌が正常に行われているかどうかを検査する必要があるでしょう。

その後、スクリーニング検査や成長ホルモン負荷試験などの結果で成長ホルモン分泌不全が認められると、成長ホルモン治療を受診することが可能になるのです。
成長ホルモン治療は、成長ホルモンを注射で体内に投与する治療法となります。

この治療で使用する注射器は、通常の注射器と比べ細く短い針が採用されており、ペン型タイプのものがほとんどです。
基本的には自宅で子ども自身、もしくは家族が注射を打つ形になります。

成長ホルモン治療を始めると、急激に身長の伸びを感じられると考えられています。

(まとめ)成長ホルモンとオキシトシンの関係性とは?

1.成長ホルモンとオキシトシンはどちらも子どもの成長に欠かせないホルモンです

成長ホルモンもオキシトシンも、脳の下垂体から分泌されるホルモンとして知られています。成長ホルモンは子どもの骨や筋肉を成長させ、オキシトシンはストレスや恐怖心を和らげるなどの効果があると考えられています。

2.オキシトシンは別名「幸せホルモン」と呼ばれています

成長ホルモンもオキシトシンも脳の下垂体から分泌されるホルモンです。子どもの身長を伸ばすために、成長ホルモンは必要不可欠だといわれています。
一方、オキシトシンは子どもが感情のコントロールを行うなどの効果があるといいます。

3.オキシトシンは子どもと両親とのスキンシップで分泌されます

オキシトシンは親しい間柄の相手とのスキンシップで多く分泌されるといわれています。子どものオキシトシンの分泌量は1歳6か月ごろまでに決定すると考えられているため、その年齢までに積極的にスキンシップを行うことが推奨されています。

4.子どもの低身長症は成長ホルモン治療で治療が可能です

成長ホルモンの分泌が正常に行われなくなると、成長ホルモン分泌不全性低身長症になる恐れがあります。子どもの低身長は成長ホルモン治療で治療が可能なため、まずは病院で検査を受けましょう。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

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運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 沼倉 裕堅 医師