成長ホルモン分泌を促す要素の1つがランニングです
適度な運動が成長ホルモン分泌を活発にして身長を伸ばすサポート手段になると言われており、ランニングに関しても同様の効果が期待されます。
身長を伸ばす事を目的に行うエクササイズは、全身の筋肉をバランスよく活用するものが望ましいとされますから、ランニングは条件を満たした運動です。
身体の使い方を覚える事で元気で活発な子供を育てるねらいもあって、運動神経が発達する時期にランニングを行うのは望ましい判断でしょう。
身長とランニングの関係を理解しましょう
そもそも「身長が伸びる」とは、どのようなメカニズムで起こるのかご存知でしょうか。
子どもの成長は骨が伸びる事によって起こるものとされており、骨に適度な刺激を与える事によって、身長が伸びると言われています。
幼児期は遊びを通して身体の動かし方を学び、小学校では手足を使った運動を行う事で運動の基礎的なスキルを習得、中学校にかけてはクラブ活動などに参加して筋力をつける取組みが重要です。
運動する事によって成長ホルモン分泌に欠かせない「睡眠」「食事」のリズムが整う事も「身長を伸ばすには運動」と言われる理由の1つでしょう。
たくさん動いた日にはお腹が空くので成長ホルモン分泌に必要な栄養素を食事からしっかりと補給、お腹いっぱいになった後に熟睡できるといった理想的なリズムが整います。
ランニングは道具を必要としない気軽にスタートできる運動ですから、身長を伸ばしたい子どもにとって挑戦しやすい手段と言えます。
親子でマラソン大会に参加するなど、楽しみながら継続できる工夫を取り入れるのもよいでしょう。
ランニングの無理強いは禁物です
ランニングが苦手な子に走る事を強要するとストレスになりやすく、成長ホルモン分泌を妨げるリスクがあります。
ストレスを受けるとコルチゾールと呼ばれるホルモンの分泌が活性化、増えすぎると成長ホルモンの分泌を妨げる要因になるそうです。
嫌いな事を嫌々続けていてもすぐに挫折してしまって、日々の習慣にしにくいところも問題でしょう。
ランニングが苦手な子に対しては、バレーボールやバスケットボールのように友人と遊びながら身体を動かす事ができる運動を進めてみるのはいかがでしょうか。
バレエ、ダンスなど、楽しみながら打ち込める習い事を始めるのも一案です。
新しいランニングシューズをプレゼントする、好きなブランドのジャージを親子でそろえるなど、自主的に「走りたい」という気持ちを促すのも効果的なアイディアでしょう。
「毎日1時間は走ること」など消耗が大きな約束を作ってランニングを強要するのも、子どものストレスにつながります。
楽しく身体を動かして心地良い眠りにつく環境を作る事が成長ホルモン分泌を促して、身長を伸ばす生活習慣になると理解しましょう。
過剰なランニングにはリスクもあります
骨が成長する時期に負荷が高い運動を行う事は、逆効果になりうる事も理解しましょう。
スポーツ選手が行うようなハードなトレーニングを行うのは、高校生くらいからが望ましいと言われています。
なぜならば、負荷が高い運動を行う事で骨に対する縦方向の圧力がかかりすぎて、身長が伸びにくい状態になってしまうリスクがあるためです。
学校が終わった後に一生懸命ランニングをしてヘトヘトになり、夕食をしっかり食べずに寝てしまうなど、生活リズムに対する悪影響も懸念材料としてあげられます。
中学受験、高校受験など勉強にある程度の時間をとる必要があるタイミングでランニングも継続しようとした結果、睡眠不足になるのも問題です。
体力や身体の成長は子どもによって異なりますから、身体に負荷がかかりすぎないスピードや時間を検討しましょう。
短い距離を歩く事から始めて徐々にスピードアップ、長距離のランニングに挑戦するなど、親子で目標を設定しながら継続するあり方をおすすめします。
子どもの自主性に任せるとはいえ、家族の協力がモチベーションにつながりますから、みんなで無理なく身体を動かす習慣を作る事が大切です。
(まとめ)ランニングが成長ホルモン分泌を促すって本当?
子供の成長を促すためには適度な運動が推奨されて、ランニングを行う事によって身長が伸びる子もいる事でしょう。身体の動かし方を理解する事で運動神経の発達を促す働きも期待されるため、成長期におすすめしたい運動の1つです。
ランニングなどの運動を通して骨に刺激が加わると、成長を促す効果が期待されます。よく身体を動かせば食欲、睡眠に対する欲求も産まれるため、成長ホルモンが分泌しやすい環境を作る要素と言えるでしょう。
ランニングが身長を伸ばすのに効果的な運動とは言え、無理強いする事がストレスとなりかねません。走る事が苦手なら球技などのスポーツから始める、負担が少ない距離や時間を決めて取り組むといった工夫をしましょう。
成長期の過剰な運動が身長の伸びを妨げると考える説もあって、子供の身体に合わせた負荷レベルに調整する必要があります。体力や生活リズムによっても適した運動時間は異なるため、無理なく継続できるランニング方法を考えてみましょう。