成長ホルモンの分泌は前頭葉下の脳下垂体で行われています


子どもの身長を伸ばす働きを促している成長ホルモンの分泌は、脳の下にある脳下垂体前葉から行われています。
内分泌腺のひとつで、脳下垂体は成長ホルモンの他にもさまざまなホルモン分泌をしています。

この成長ホルモンの分泌は毎日の生活に乱れがあると分泌のバランスも崩れやすくなってしまい、すると子どもの背が思うように伸びなくなることがあるのです。
時には生活以外が原因の場合もあるので整形外科を受診することもひとつの方法です。

脳下垂体前葉で成長ホルモンが分泌されます

脳下垂体は脳にぶら下がるようにして存在する部位で、えんどう豆ほどの大きさをしており、あらゆる身体の働きをつかさどるホルモンの分泌を行っています。
成長ホルモンは脳下垂体前葉から分泌され、同じ部分から分泌されるホルモンには、甲状腺刺激ホルモン・副腎皮質刺激ホルモン・性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモン・黄体形成ホルモン)・母乳をつくることを促すプロラクチンがあります。

分泌された成長ホルモンは子どもの身長を伸ばすよう働きかけますが、その他にも肝臓や筋肉、脂肪の代謝を促す働きを持っており、健康的な身体の維持に役立っているのです。

成長ホルモンの分泌が乱れると身長にも影響する

成長ホルモンが分泌されて子どもの身長が伸びるよう働くので、脳下垂体からの分泌がスムーズでなければ十分背が伸びることも難しくなってしまいます。
その他のホルモンについても分泌量に乱れがあれば身体のあらゆる働きに影響を及ぼしてしまうので、ホルモンは正常な分泌量の状態でいられるようにすることが大切です。

成長ホルモンのスムーズな分泌は生活習慣の改善からです


お子さんの身長をスムーズに伸ばしていくためには、成長ホルモンの分泌が順調であることも大切です。そのためには日頃の生活習慣も関係があるので、まずは生活の中で成長ホルモンの分泌に悪影響を与えることがないかチェックしましょう。

まず成長ホルモンが最も多く分泌される睡眠時間に不足はないか確認することで、例えば高校生なら8時間ほど、中学生から小学校高学年でも9時間ほどは必要です。
質の深い睡眠であるほど成長ホルモンの分泌が十分になりやすいので、特に眠り初めをぐっすり眠れるようにしましょう。

そこで適度な運動を定期的に行うよう習慣化すると夜眠気が訪れやすくなり、自然と眠り初めに深い睡眠になることが期待できます。
それに運動して刺激を与えると軟骨細胞への栄養の運搬が行われやすくなり、身長の伸びに良い影響を与えるのです。

また寝る直前に食べ物を口にすると血糖値があがり成長ホルモンの分泌を妨げてしまうので、寝る2時間前までに食事を終えて寝る時には消化が済んでいるようにすることもおすすめです。

何らかの原因により成長ホルモンが不足していることもあります

生活習慣の改善を試みても時には身長が伸びにくいこともあり、またコンプレックスがあり背を高くしたいと身長の改善を希望されることもあります。
そのような時には低身長の専門医が在籍する整形外科へ相談に出かけてみましょう。

まず整形外科ではカウンセリングとx線写真や採血による検査が行われ、その結果に基づいてさらに詳しく相談を進めていきます。
この時受診すればすぐに何か治療が始まるというわけではなく、必ず医師から説明があり、お子さん本人や親御さんの了承を得た上で治療は始められるので心配はありません。
もし成長モルモンが不足しているとの結果が出た時には、成長ホルモン治療を行う方法もあり、治療の効果が期待される時には医師からこの方法を行うかどうかの確認がされます。

ちなみにこの成長ホルモン治療とは、ごく針の短い注射で成長ホルモンを直接お子さんに投与する方法なので、自己注射で行いますが慣れればスムーズに行いやすいものです。
そのためこれまでにも多くのお子さんが取り組み成果を出していることから、安心して始められる治療のひとつと言えます。

(まとめ)成長ホルモンが分泌される場所は前頭葉なの?

1.成長ホルモンの分泌は前頭葉下の脳下垂体で行われています

成長ホルモンの分泌は脳下垂体前葉から行われており、脳下垂体では他にもあらゆるホルモンの分泌がされています。生活の乱れから分泌のバランスが崩れることもあり、正しい生活習慣も子どもの身長の伸びには関係があるのです。

2.脳下垂体前葉で成長ホルモンが分泌されます

成長ホルモンを分泌している脳下垂体は脳からぶら下がるようにして存在しています。成長ホルモンは子どもの身長を伸ばすよう促しますが、分泌が乱れると背の高さに影響が出ることもあります。

3.成長ホルモンのスムーズな分泌は生活習慣の改善からです
成長ホルモンが十分分泌されると子どもの身長の伸びもスムーズになりますが、それには生活習慣も関係があります。よく身長を伸ばすよう成長ホルモンを分泌させるには、十分な睡眠と適度な運動を定期的に行うことがおすすめです。
4.何らかの原因により成長ホルモンが不足していることもあります

日頃の生活習慣を改善してもあまりよく身長が伸びない時には整形外科で低身長を専門に扱う医師と相談してみましょう。成長ホルモンが不足している時など必要性や効果に期待が持てる場合は、成長ホルモン治療がすすめられることもあります。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

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運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 沼倉 裕堅 医師