成長ホルモンの分泌時間は睡眠の深さにより変わります
寝る子は育つということわざがありますがこれはその通りで、質の良い睡眠をしっかり取る子は睡眠中に成長ホルモンの分泌がされやすく身長を伸ばすことにもつながると期待されます。
年齢によって必要となる睡眠時間の長さには違いがありますが、不足はしないようにしましょう。
そして眠り始めの3時間でぐっすり眠ることができれば、成長ホルモンの分泌を促す質の良い睡眠になります。
なかなか深い睡眠に入ることができないと成長ホルモンの分泌時間にも変化が出てくるため、ぐっすり眠りやすい時間帯には寝ておくことがポイントです。
目次
質の良い睡眠は眠りについてから3時間が大切です
成長ホルモンの分泌に関しては「22時から翌2時までが分泌時間」という説がありますが、これは美容に関する成長ホルモンのことを指したものです。
睡眠をしっかり取りやすい時間帯を指しているだけであり、必ずしもこの時間を眠っておけば成長ホルモンが分泌されるわけではありません。
それよりも大切にしたいポイントは、眠り始めてから3時間の間により長い時間ぐっすりと眠ることです。
眠り始めの3時間が成長ホルモンの最も多い分泌時間で、さらに詳しく言うと眠り始めて約90分した頃に迎える徐波睡眠という最も深い眠りの状態のときに最も多く成長ホルモンが分泌されます。
ただ、睡眠を3時間以上寝ればいつでも良いわけではありません。
時間帯も大切で、深夜3~5時に深い眠りにつこうとしても難しくなってしまいます。
個人差がありますが、深夜0~3時の間には遅くとも眠り始めておくことが大切でしょう。
ぐっすりと眠るための生活習慣に改善しましょう
眠り始めの3時間でより早く深い眠りにつくためには日頃の生活習慣の改善もおすすめです。
今からでも取り組むことのできるポイントをご紹介しますので、ぜひチャレンジしてみてください。
現代の子どもたちは運動不足の傾向にあり、十分身体を動かさなかったことによって、夜になってもなかなか眠れない場合があります。
そのため、日中は外に出て日光を適度に浴び、軽く身体を動かしておくと適度な疲労感から夜はぐっすりと眠りやすくなります。
ストレスを抱えていると、眠りたくてもなかなか眠れないことがあります。
現代の子どもたちはストレスを抱えやすい環境に置かれていることも多いため、寝る前にリラックスできるよう優しいアロマの香りを利用する方法はいかがでしょうか?
安眠作用ではラベンダーが有名ですが、苦手な子どもにはひのきのような優しい香りもおすすめです。
小学生からスマホを持つような時代になり、夜遅くまでスマホを使っているという子も少なくありません。
しかし、スマホを寝る前まで使ったり、暗い場所でスマホを見たりしていると睡眠が導かれにくくなり浅い眠りになってしまいます。
すると、成長ホルモンの分泌量も少なくなってしまうことにつながるため、眠る2時間前までにはスマホの操作をやめるよう心がけましょう。
生活習慣を改善してもなかなか身長が伸びないときはクリニックを受診してみましょう
睡眠時間に気をつけるなど生活習慣の改善を長く取り組んでも身長の伸びに変化が見られず心配なときは、専門医に相談する方法もあります。
整形外科のなかには低身長専門の外来もあるので、そこでまずは相談してみてはいかがでしょうか?
カウンセリングを受けて、必要があれば成長ホルモンの投与によって身長を伸ばす方法を選ぶことも可能です。
また、ホルモン剤による施術を行う前に、その子が成長ホルモンの投与によって身長が伸びることを期待できるかどうか医師によって見極められるため、低身長改善の可能性を把握したうえで治療に取り組めます。
病気が原因でない場合の施術は保険適応外なので全額自己負担ですが、身長が少しでも伸びることによりお子さんのコンプレックスが解消され、前向きに毎日を送るきっかけになることが期待できます。
(まとめ)成長ホルモンは分泌時間が決まっているの?
十分な睡眠を取ることは成長ホルモン分泌にも役立ちます。成長ホルモンは分泌時間が決まっているのではなく、深い睡眠が取れたときに分泌されやすいため、ぐっすりと眠ることが大切です。
成長ホルモンの分泌時間は眠り始めの3時間に集中しており、この間にぐっすりと眠れると分泌がされやすくなります。眠り始めの約90分に最も成長ホルモンが分泌されますから、深い睡眠を得るためにも深夜0時には眠り始めるようにしましょう。
寝初めの3時間をより深い眠りにするために、日頃の生活習慣を改善することもおすすめです。その方法として、日中は身体を動かす・寝る前にアロマなどでリラックスする・寝る2時間前までにスマホの使用をやめることがあります。
睡眠の改善など、生活習慣の改善に取り組んでみても全く身長の伸びが見られないときには、専門医に相談してみてはいかがでしょうか。身長が伸びる可能性があると認められれば、成長ホルモン剤を使った治療を受けることができます。