子供が身長100cmに達するのが何歳かについては個人差があります


子供が身長100cmに達するのが何歳かについては個人差が表れやすいため、何歳であるとは一概には言い切れません。
一般的には男女共に4歳くらいで100cmに達することが多いですが、身長の伸び方については絶対にこうであるという断定はできません。

身長の伸び方も含めて、子供の成長の歩みはそれぞれペースが違いますから、成長が早い子もいれば、他の子と比べて遅い子もいます。
100cmという身長は数値としてはキリが良いですが、子供の成長を把握するうえでは何も根拠のある数値ではないことを頭に置いておきましょう。

しかし、もしあまりに成長が遅いと感じた場合は、専門医療機関を一度受診してみるのも良いでしょう。

子供の成長を把握するには成長曲線に記録をつけることがおすすめです

成長曲線とは身長、体重といった子供の成長を記録・把握するためのグラフになります。
年齢、月齢、性別によってデータを区分し、年齢ごとの身長や体重などの平均値を線で結んで曲線を描きます。
このグラフに自分の子供のデータを記入することで平均値との差異を明らかにし、低身長症の疑いがあるかどうかを判断するツールとします。

身長が低いということは客観的に見て「背が低い」ということではなく、医学的に「低身長症である」と判断される基準が存在します。
この低身長症とされる定義は以下のとおりになっています。

平均身長と比較して-2SDを下回る場合

標準な身長であるとされる範囲は成長曲線上において+2SD~-2SDですが、-2SDを下回る場合は低身長症の疑いが強くなります。
SDとは「Standard Deviation」を略したもので標準偏差を意味しますが、平均値と比較してどのくらい違いがあるかを見る目安となります。

95%近くの子供の身長は標準に該当しますが、残りのおよそ5%は-2SDにあてはまり、低身長症と判断されることがあります。

-2SD以上の正常値でも1年間で身長が伸びなかった

身長そのものは正常値の範囲内であっても1年間で身長があまり伸びず、伸び率が-1.5SD以下である状態が2年間続くと、低身長症であると判断されることがあります。
グラフの数値だけで断定することはできませんが、気になる点があれば専門医療機関に相談したほうが良いでしょう。

低身長症の疑いがあると感じたら専門医療機関を受診しましょう


低身長症となる原因はとても多く、何らかの疾患や生活習慣、遺伝などが影響していると考えられます。
原因を追及し、適切な対処をするためにも、低身長を疑った時点でまずは専門医療機関を受診することが大切です。

なぜ早い段階での治療開始が望ましいかと言うと、専門医療機関で行う低身長の治療では、成長ホルモンを投与するためです。
成長ホルモン治療には、思春期を過ぎて骨端線が閉じてしまうと効果が期待できないという特徴があり、なるべく早いタイミングでの治療開始が良いとされています。

もし低身長症を疑ったのであれば、速やかに専門医療機関を受診しましょう。
いくつかの検査を行うことで低身長症を招いている原因が突き止められ、もし成長ホルモンの不足による低身長症である場合は、成長ホルモン治療を受けることができます。

タンパク質とカロリーを重視した食生活を心がけましょう

身長を伸ばすためには身長が伸びやすい身体づくりをすることが大切です。
いくら成長曲線に記録をつけ、成長ホルモン治療を受けたとしても、身体に栄養素が不足していては意味が薄れてしまいます。

身長を伸ばすのに積極的に摂りたい栄養素は肉や魚、大豆などに含まれるタンパク質です。
タンパク質には成長ホルモンの分泌を促し、骨や筋肉の成長を助ける働きがあります。

ただしタンパク質ばかり摂っていては栄養素の偏りを招いてしまうので、他の栄養素もバランス良く摂取することが必要です。
炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維なども意識して摂りながら、タンパク質を摂取するようにしましょう。

また身長を伸ばすには軟骨細胞の増殖を促さなければなりません。
タンパク質と共にカロリーを摂るとIGF-1という成長因子の血中濃度が上がり、軟骨細胞が増殖すると考えられています。

カロリーオーバーは肥満を招くので、適度な運動も取り入れましょう。

(まとめ)子供の身長が100cmになるのは何歳くらい?

1.子供が身長100cmに達するのが何歳かについては個人差があります

子供が身長100cmに達するのが何歳かについては個人差があるため、一概に断定することはできません。一般的には男女共に4歳くらいで100cmになることが多いですが、あまりに成長が遅いと感じる場合は、専門医療機関を一度受診してみましょう。

2.子供の成長を把握するには成長曲線に記録をつけることがおすすめです

子供の成長を把握するためには何歳で100cmに達したかという曖昧な基準ではなく、成長曲線を用いて記録することが望ましいです。成長曲線は身長や体重といったデータを記入することで平均値との差を明確にし、低身長症の疑いがあるかどうかを判断します。

3.低身長症の疑いがあると感じたら専門医療機関を受診しましょう

低身長症を発症する原因には疾患、生活習慣、遺伝などさまざまなものがあり、それらを突き止めるためにも専門医療機関を受診する必要があります。原因が成長ホルモンの不足であれば、成長ホルモンを投与することで身長を伸ばすための治療が受けられます。

4.タンパク質とカロリーを重視した食生活を心がけましょう

身長が伸びやすい身体作りをするためにも、タンパク質とカロリーをきちんと摂取しましょう。ただしカロリーの摂り過ぎは肥満の原因になるので、適度な運動も取り入れてください。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 沼倉 裕堅 医師