鉄分は赤血球をつくる元になるため、子供の身長を伸ばすには必要です
鉄分は赤血球のヘモグロビンをつくり、これは酸素と結びついて全身へ酸素を運ぶ役割があります。
そのため不足すると酸素が十分行き渡らず身長の伸びに影響する可能性があるのです。
それからタンパク質の摂取も身長を伸ばすには必要で、体内でタンパク質を合成するためには亜鉛と、骨を硬くするにはカルシウムが必要になります。
また食生活の改善をしても子供の身長が伸びない時は専門医療機関へ出かけてみましょう。
目次
鉄分は赤血球をつくり、酸素運搬をするために欠かせない栄養素です
鉄分はミネラルの一種で適度に取る必要があるため、不足すると体調不良を招く可能性があるほか、子供の身長の伸び方に影響が出る恐れもあります。
鉄は人間の体内に3~4g存在するとされる成分で、血液の成分である赤血球をつくるために欠かせません。より詳しく説明すると赤血球のヘモグロビンに鉄はなっており、呼吸で体内に酸素を取り込むとヘモグロビンと結びついて全身へ運んでいます。
鉄分が不足するとつくられる赤血球が減ってしまうため貧血になりやすく、すると酸素を全身に十分運搬することができなくなって頭痛や息切れなどが起きやすくなります。
貧血の状態が続けば生活に支障が出る可能性もあり、子供の十分な成長にも影響を及ぼすことがあるのです。そのため鉄分の多い食べ物を摂取することは子供にとって大切と言えるでしょう。
鉄分といえばレバーを思い浮かべがちですが、その他にも魚介類・大豆・緑黄色野菜・海藻なども鉄を含んでいます。
しかし肉・魚・レバーのような動物性食品に含まれるヘム鉄とそれ以外の食品に含まれる非ヘム鉄では、ヘム鉄の方が吸収しやすいためおすすめです。
身長を伸ばすにはタンパク質も十分必要です
十分に鉄分を取り酸素の運搬をスムーズにするだけでなく、子供の身長を伸ばしたい時はタンパク質をしっかり取ることも欠かせません。
子供の骨には軟骨細胞でできた骨端線と呼ばれる部分があり、ここで軟骨細胞が増えて石灰化すると骨が長くなっていきます。
その結果子供の身長の伸びにつながっていくことから、骨端線で軟骨細胞をスムーズに増やすためにも、その元になるタンパク質が必要なのです。
子供の身長をより高くしたい時、鉄分のほかにもあらゆるミネラルが必要になります。
なぜならミネラルは体内での代謝をサポートする役割があり、さまざまなミネラルがあらゆる働きをはたしているからです。
たとえば鉄以外のミネラルには、タンパク質の合成に働く亜鉛や骨を硬く丈夫にするカルシウムなどがあります。
タンパク質を合成して軟骨細胞をつくり、それをカルシウムによって石灰化して硬くすることが続くと、次第に骨が伸びていきます。
食生活を改善しても子供の身長が心配な時は専門医療機関を訪ねましょう
毎日の食生活を改善してみても身長の伸び具合に心配が残る場合は、一度専門医のところで診察を受けてみましょう。
低身長に関する専門医のもとを訪ねると、診察や検査を行いその結果によって子供に合った施術の提案がされます。
必要性や希望、効果への期待によっては成長ホルモン療法を紹介されることもあるでしょう。
成長ホルモン療法では、不足した成長ホルモンを同じような成分の製剤で補い身長の伸びを促します。
投与の方法は注射で、継続して打ち続ける必要がありますが、毎日何度も通院する必要はなく自宅で家族や子供の手で打つことになります。
しかしこの時の注射器はとても針が短くなっており、病院などで医師や看護師が使っているような針の長いタイプではなく、練習して慣れればできるようになる方法です。
もし受診を迷っているのであれば早めに出かけてみることをおすすめします。
もし成長ホルモン治療をすることになった場合、体重に応じた量の製剤を打つため、年齢が上がるとともにその量は増えてしまうので早めにみてもらった方がよいといえます。
(まとめ)鉄分が不足すると子供の身長は伸びない?
鉄分は赤血球のヘモグロビンをつくるために必要で、不足すると全身に酸素を運びにくくなり、貧血になることがあります。身長を伸ばすにはタンパク質も必要で、合成するために亜鉛も取りましょう。
鉄分は体内で血液の成分である赤血球のヘモグロビンをつくるために必要で、酸素を全身に運ぶ役割を持っている物です。そのため鉄分を含むレバーなどの食品を適度に取ることで貧血を予防し、子供の健やかな成長にも支障をきたさないようにしましょう。
子供の身長をより伸ばすには鉄分のほかにタンパク質を取ることが必要です。子供の骨にある骨端線で軟骨細胞が増え、石灰化されて硬くなることを繰り返すと骨が伸びて背が高くなります。
またタンパク質の合成には亜鉛、石灰化にはカルシウムが欠かせません。
鉄分の摂取など食事改善をしても身長が伸びなければ専門医を受診しましょう。その場合できるだけ早めの受診がおすすめで、成長ホルモン治療を行う場合は体重に応じて使う製剤の量が増えるからです。