背を伸ばすためには、骨延長の手術を行うことが可能です


軟骨無形成症や下肢の長さに左右差などがある場合には、保険適応にて骨延長術を行うことがあります。自由診療で行う場合は、高額になる可能性があります。

骨延長術は外部法と内部法があり、痛み・費用・回復の早さなどが異なります。手術のためリスクが伴い、術後に筋力低下や可動性の制限が起こることがあると言われています。

骨延長術を行う場合には、リスクなども把握した上で納得してから行うようにしてください。

骨延長術は、高額な費用がかかる場合があります

背を伸ばすための方法の一つとして、手術を行うことがあります。骨延長術と呼ばれ、1日およそ0.5㎜から1㎜を数回にかけて伸ばしていきます。

レントゲン撮影を行い、仮骨のでき方によって伸ばすスピードを調節していきます。そのため仮骨のでき方によって、どのくらい背を伸ばせるかが決まっていくのです。

骨延長術は、機能障害や社会的制限の大きさによって保険適用か否かが決定されます。

・軟骨無形成症
・外傷
・変形による脚長差(5㎝以上)

これらの病気によって、医師が骨延長術が必要と判断した場合に保険を使うことができます。ただ「背を伸ばしたい」ということでは、保険適用はされずに、自費での診療になるでしょう。

自費で診療を行うと、数百万~数千万以上かかります。術式によって費用は大きく異なるためご注意ください。

外部式と言われる創外固定器を用いた術式は、比較的費用が安くなると考えられています。また固定性も高いため、術後のリハ期間が短くなると言ったメリットが期待できます。

内部式と言われる術式は、傷跡がほとんど目立たないというメリットがありますが、費用がかなり高額になります。手術を受けるときには、事前に金額を確認してから行うようにしてください。

骨延長術には、術式によってリスクが伴います


骨延長術は外部式と内部式に大きく分けることができ、その中でもさまざまな術式があります。

外部式(イリザロフ)

もっとも安価に行える術式です。創外固定器によって、しっかり固定されているため、手術直後から体重をかけて歩くことができると言われています。

しかし骨延長術の中では、もっとも痛みがでるとも考えられています。

外部式(デバスチアーニ)

イリザロフに髄内釘を併用している術式です。そのためイリザロフの術式と比べると創外固定器を早めに外せるといったメリットがあります。

内部式

骨を伸ばすための機械を骨の中にいれた術式です。創外固定器がないため、比較的日常生活が送りやすいと考えられています。

ただ固定性は外部式よりも弱いため、車いすでの生活が必要となる場合があります。また日本では否認可の術式もあり、注意が必要となります。

骨延長術に限らず、あらゆる手術にはリスクが伴います。全身麻酔での影響なども考慮することが大切になります。

また手術を行った後、筋力が低下する、可動域制限が起こるなどの症状をきたす恐れがあります。そのため運動能力に影響を及ぼすとも考えられています。

医師に相談した上で、骨延長術を行いましょう

骨延長術は、長期間にわたって経過を観察していく必要があります。創外固定器を用いた術式の場合、特殊な操作を行うため、管理が非常に難しくなるでしょう。

また創外固定器を使用している場合には、感染症のリスクがあり高熱などの症状を起こす場合があります。リスクを最小限に減らし、安心して骨延長術を行うためにも、信頼できる病院やクリニックで診てもらうようにしてください。

手術を行う前に本当に手術が必要かどうかを信頼できる医師と相談しましょう。骨延長術ではなく、別の治療法を選択する方がよい場合もあります。

骨延長術は、海外で手術を行うことも可能です。海外であれば、日本よりも安価に行えることも多くあります。

しかし術後のケアをしっかり行ってくれるかどうかを、事前に確認するようにしてください。

(まとめ)背を伸ばすための手術があるって本当?

1.背を伸ばすためには、骨延長の手術を行うことが可能です

背を伸ばすためには骨延長術と呼ばれる手術があります。軟骨無形成症など日常生活に著しい障害がある場合には、保険適応となります。

外部法と内部法があり、費用や痛み、回復の早さなどが異なります。リスクを把握した上で手術を行うようにしてください。

2.骨延長術は、高額な費用がかかる場合があります

骨延長術は、1日0.5㎜~1㎜を数回に分けて骨を伸ばします。仮骨のでき方で、伸ばせるスピードが異なります。

骨延長術は社会的制限の大きさによって、保険適用か否かが決まります。自費診療の場合は、かなり高垣になる可能性があります。

3.骨延長術には、術式によってリスクが伴います

骨延長術には、術式によってメリット、デメリットがあります。固定性や痛みなど術式によって異なります。

骨延長術だけでなく、どの手術でもリスクは伴うため注意しましょう。手術後の筋力低下、可動域制限などをきたす恐れがあります。

4.医師に相談した上で、骨延長術を行いましょう

骨延長術は、長期間にわたって経過を観察する必要があります。創外固定器を使用している場合は、とくに術後の管理が難しくなります。

リスクを減らすためにも、信頼できる病院やクリニックで診てもらうようにしてください。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 沼倉 裕堅 医師