セロトニンが不足すると成長ホルモンの分泌に悪影響を及ぼすとされています


通称・幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」は、精神の安定をもたらすホルモンといわれています。

セロトニンは睡眠ホルモンである「メラトニン」の生成材料であるとも考えられており、不足することで睡眠障害を生じる可能性があります。
子どもの身長を伸ばす「成長ホルモン」は睡眠時に多く分泌されると考えられているため、セロトニンの不足で阻害されるといえるでしょう。

セロトニンが不足すると、睡眠障害を起こす可能性があります

子どもの身長を伸ばすのに必要だといわれている成長ホルモンですが、夜寝ている時に多く分泌されるというのはご存知ですか?
成長ホルモンを分泌するためには質の良い眠りが大切です。そして、子どもがすくすくと育つためには、質の良い成長ホルモンを多く分泌させなければなりません。

そのために重要だと考えられるのが、通称・幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」です。
セロトニンには精神を落ち着かせる作用があることで知られています。セロトニンが不足すると気分が落ち込み、イライラし、うつ病にかかってしまうことさえあるといいます。

そんなセロトニンは、睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」の生成材料であるとも考えられています。

セロトニンの不足がしてしまうと、それが原因となって睡眠障害を起こしてしまう恐れがあるとされているのです。メラトニンの働きで睡眠をとり、成長ホルモンを分泌させることで子どもの身長は伸びていくと考えられます。

成長ホルモンは質の良い睡眠をとることでより多く分泌されるといえるため、セロトニンが不足した状態では、十分に分泌されなくなると言っても良いでしょう。
セロトニンは成長ホルモンの分泌に大きく関わっているホルモンなのです。

セロトニンは日常生活で分泌を増やすことができます


セロトニンが成長ホルモンの分泌に重要であることはお分かりいただけたと思います。
では、このセロトニンは、日常生活のどのような場面で増やすことができるのでしょうか?

太陽の光を浴びること

セロトニンを増やすのに効果的な時間帯は、朝から夕方までだと考えられています。
なぜなら、セロトニンは太陽の光を浴びることで分泌されやすいといわれているからです。

そのため、朝起きたときに子どもに太陽の光を浴びさせましょう。

スキンシップを行うこと

人とスキンシップを行うことでセロトニンを増やすことができるといいます。
家族とコミュニケーションをとるだけでも分泌されるといいますから、なるべく多くの時間、親と子どものスキンシップをとるように心がけると良いです。

子どもが親の愛情に飢えていることで睡眠障害が生じるというのも、この理由からだといえます。

セロトニンの材料となる食事をとること

セロトニンの材料は、日々の食事の中から摂ることが可能です。

特に重要視されているのが、アミノ酸の一種である「トリプトファン」です。
トリプトファンは、バナナや乳製品、大豆製品などに含まれているといいます。

また、肉類や魚類に含まれるビタミンB6も積極的に摂らせましょう。

子どもの低身長は成長ホルモン治療で改善が期待できます

子どもの身長が低いことを気にされている方は、子どもが成長ホルモン分泌不全性低身長症になっている可能性も考えてみてください。
成長ホルモン分泌不全性低身長症は、出生時の身長や体重とは関係なく、年齢とともに成長の遅れが現れるようになる症状です。

そのため、同年齢同性別の子どもと比べて著しく身長が低い、身長の伸びが悪いという場合は、この病気の可能性があります。
成長ホルモン分泌不全性低身長症を治療するには、睡眠や栄養などに気を使うだけでなく、病院で成長ホルモン治療を受けることが効果的だとされています。

成長ホルモン治療というのは、週に6~7回程度、成長ホルモンを注射にて体内に投与する治療方法のことです。この治療法では、開始してからの一年間に大きな身長の伸びを感じることができると考えられています。

成長ホルモン分泌不全性低身長症の原因にはさまざまあります。また、子どもの低身長症の原因も成長ホルモン分泌不全が原因とは限りません。
子どもの低身長に悩んでいる方は、まず病院を受診されることをおすすめします。

(まとめ)セロトニンが不足すると成長ホルモンの分泌が減るの?

1.セロトニンが不足すると成長ホルモンの分泌に悪影響を及ぼすとされています

セロトニンは精神の安定をもたらし、睡眠ホルモンのメラトニンを生成するホルモンだと考えられています。成長ホルモンは睡眠時に多く分泌されることから、セロトニンの不足が成長ホルモンの分泌を阻害すると言っても過言ではありません。

2.セロトニンが不足すると、睡眠障害を起こす可能性があります

子どもの身長を伸ばすには、睡眠時に分泌される成長ホルモンが不可欠であり、正常に分泌されるためにはセロトニンが欠かせないと考えられています。セロトニンが不足すると、精神が不安定になり、イライラし、睡眠障害を起こす可能性があるといいます。

3.セロトニンは日常生活で分泌を増やすことができます

セロトニンは日常生活で増やすことが可能です。まず、日中に太陽の光を浴びることが大切です。
さらに、家族とのスキンシップによっても増えるといいます。また、セロトニンの材料となるトリプトファンやビタミンB6を食事から摂らせるように意識しましょう。

4.子どもの低身長は成長ホルモン治療で改善が期待できます

子どもの低身長の原因にはさまざまありますが、成長ホルモン分泌不全性低身長症である可能性も考えてみましょう。この病気は、病院で受けられる成長ホルモン治療を利用する事で改善が期待できます。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

運営者情報

運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 沼倉 裕堅 医師