特に原因が不明なものを「特発性低身長」といいます。
低身長になる原因には、さまざまなものがありますが、特に原因が不明なものを「特発性低身長」といい、実は、低身長でもっとも多いのはこのケースです。
特発性低身長とは
低身長とは、同性同年齢の子どもの平均身長に比べて、身長が−2SD以下の場合を言います。「−2SD」というのは、同性同年齢の子供が100人いた場合、低い方から数えて、2人目くらいまでが低身長と考えられます。
低身長の原因には、さまざまなものがありますが、その中でもっとも多いのは、「特発性低身長」です。
これは、ホルモン分泌の異常などといった病的な理由が何も見当たらない低身長のこと。
「体質性低身長症」や「家族性低身長症」「原発性低身長症」も、この特発性低身長に含まれます。
ホルモン分泌に異常が見られない体質的な低身長だった場合は、60%~70%は最終的には正常な身長になります。
これは、思春期の始まりが遅れた場合のもの。
思春期が遅れることで後から身長が追いついていきます。
しかし、残りの30%~40%は思春期が通常もしくは早めに訪れることで低身長のままになってしまいます。
特発性低身長の治療
低身長を心配して医療機関を受診し、ホルモン分泌の異常や特定の疾患が見つからなかった場合は、食生活や生活習慣を見直し、子どもの成長を促す工夫をしてみましょう。
低身長の子供の多くは、乳幼児期にミルクの飲みが悪かったり、その後も食べる量が少なかったりと少食傾向にあります。
子供の成長に重要な以下の3つの要素を見直してみましょう。
子どもがすくすくと成長していくためには、食事でしっかりと栄養を摂ることが欠かせません。
朝・昼・晩と規則正しく、栄養バランスのとれた食生活を心がけましょう。
子ども身長を伸ばす上で、もっとも重要な役割を果たす「成長ホルモン」は、睡眠中の「深い眠り」のときに、たくさん分泌されます。
早寝早起きを心がけ、十分な睡眠時間を確保できるようにしましょう。
また、熟睡できるように、睡眠環境を整えてあげることも大切です。
適度な運動には、成長ホルモンの分泌を促す作用があります。
また、運動をして体を動かすことで、お腹が空いて食欲が増したり、ほどよく疲れて熟睡したりしやすくもなります。
特別なスポーツでなく、追いかけっこや縄跳びなどでもいいので、体を動かす習慣を身につけさせましょう。