「スポーツをすると身長が伸びる」と聞いたことはありませんか?今回は、身長の伸びる仕組みやスポーツとの関係性について解説します。身長を伸ばしたい方におすすめとされているスポーツも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
まずは身長が伸びる仕組みを知ろう
身長は「骨端線(こったんせん)が骨組織の生成を繰り返して骨を伸ばす」ことによって伸びます。
骨端線とは、成長期の子どもの骨のみに見られる軟骨組織です。骨端線を刺激することによって、骨端線が骨の内部から新しい骨組織を生成し、骨の成長を促したり、骨を成熟させたりします。
これを繰り返すことで骨が長くなり、身長が伸びるという仕組みです。
下記では、骨端線の概要やはたらき、成長ホルモンを活発にする方法などについてまとめていますのでぜひ併せてご覧ください。
スポーツと骨端線・成長ホルモンの関係性
身長を伸ばすためには、「成長ホルモンを活性化させて骨端線への刺激を促すこと」が重要であり、スポーツは成長ホルモンの分泌・働きを活性化させることが期待できます。
スポーツで筋肉を動かすことによって筋繊維が一時的に破壊されます。筋繊維の修復には成長ホルモンが必要なため、成長ホルモンの分泌量を増やすことができます。
さらに、身体を動かすことで骨端線が刺激されて血行が良くなるため、骨の成長に必要な成長ホルモンと栄養が血液とともに全身に行き渡ります。
このようにスポーツは成長ホルモンの活性化や骨端線への刺激の促進に効果的です。
成長ホルモンの活性化には、「栄養バランスのいい食事」や「質の高い睡眠」をとることも効果的です。下記では、成長ホルモンと食事または睡眠の関係性についてそれぞれまとめているので、ぜひ併せてご覧ください。
身長を伸ばすのに有効なスポーツはあるの?
成長ホルモンの活性化や骨端線の刺激促進に有効とされているスポーツとして、以下の3種類をご紹介します。
- 全身運動ができる水泳
- 上下に刺激が加わるバレーボールやバスケットボール
- 適度な筋トレ
全身運動ができる水泳
水泳は全身の筋肉を使い、多くの骨端線を程よく刺激できるスポーツです。
全身の血行を促進する効果もあるため、成長ホルモンの活性化も期待できます。
下記では水泳が骨の成長に効果的である理由や、水泳によるメリットなどを紹介していますのでぜひ併せてご覧ください。
上下に刺激が加わるバレーボールやバスケットボール
一般的に、身長を伸ばすのに効果的なスポーツとしてバレーボールやバスケットボールのような「飛躍系のスポーツ」が挙げられます。
ジャンプをするときに骨が上下に引っ張られ、背骨や大脛骨といった身長の伸びとの関係が深い骨の骨端線が刺激されるためです。
ただし科学的な根拠はなく、あくまで一般論として推奨されています。
適度な筋トレ
腕立て伏せや腹筋といった適度な筋トレは、筋力や運動能力の向上だけでなく、骨の成長にもいいとされています。
筋トレ(無酸素運動)によって生成される乳酸には、脳を刺激して成長ホルモンの分泌を促進する働きがあります。
ただし、子どもの身体は未発達なため、大人がするような過度な筋トレは骨や運動機能を損傷させる恐れがあるので避けましょう。
まとめ
スポーツは、成長ホルモンの分泌・働きを活性化させるため、骨端線への刺激を促進させ骨の成長に影響を与えます。
また、筋肉を動かすことによって筋肉からも骨端線に刺激が伝わり、血行や成長ホルモンの分泌を促進させる効果もあります。
このようにスポーツは身長を伸ばすのに効果的です。ただし、過剰におこなうことで骨端線を傷つけたり運動機能を損なってしまったりする恐れもあるので、運動量や練習メニューには注意しましょう。