肥満になると最終身長が低くなる可能性もあるため、身長を伸ばすためには摂取カロリーを気にしましょう


普段の食事での摂取カロリーが多いと肥満になってしまいます。
肥満になってしまうと、脂肪細胞からレプチンと呼ばれるホルモンが分泌されるようになるのですが、このレプチンの分泌が成長期を短くすることにつながってしまうのです。

その結果、身長の伸びるための期間が短くなってしまいますから、最終身長が低くなってしまうことにもつながりかねないのです。
栄養バランスを気遣った健康な食事と、深い睡眠、適度な運動を心がけましょう。

肥満は成長期の期間を短くしてしまうことにつながります

成長期は育ち盛りとも言うように、さまざまな栄養やエネルギーが必要になる期間でもあります。
ですが、だからといって好き放題な食生活を行ってはいけません。

脂質の多い食事ばかりを送っていると、肥満になってしまいます。
肥満になると、脂肪細胞からレプチンと呼ばれる食欲や代謝などを調節するホルモンが分泌されるようになるのですが、これが成長期にはよくない影響を与えてしまうとされているのです。

身長は思春期を迎えることによってその伸びが徐々に小さくなり、やがて最終的な大人の身体になると言われています。
そのため、身長をより伸ばすためには思春期が訪れるタイミングを遅くし、成長期の期間を長くすることが重要と言われているのです。

一方、レプチンには、性機能の維持や成熟に関係するという面もあります。
つまり、肥満になることでレプチンが分泌されると、より早く性機能が成熟し、思春期を迎えることになってしまうのです。
その結果、最終身長が低くなってしまうということもあるため、肥満には気をつけるべきだと言われています。

極端なダイエットやカロリー不足はいけません


肥満によってレプチンが分泌されることは、身長の伸び悩みにつながるとわかりました。
しかし、だからといって、食事を減らしたり偏食をしたりすることでダイエットを行ってはいけません。

まず、成長期はさまざまなエネルギーを必要とする時期です。
そのため、通常人間が活動のために必要とする栄養のほかに、身体を作り上げ育てるための栄養も必要になるのです。

食事で得るエネルギーが少なくなった結果、身長を伸ばす分のエネルギーが不足してしまうということもありえます。
また、身長を伸ばすためには、さまざまな栄養のバランスと相互作用が必要になります。

ですから、バランスの取れた食生活を行っていくことがなにより大切なのです。
肥満が生じてしまった理由は、そのバランスが過剰に脂質や糖質などに寄ってしまっていたことによるものでしょう。

改めて食事の献立を考え直してみることも大切です。
また、深い睡眠や適度な運動が足りてないことが原因で肥満が生じている可能性もあるでしょう。

よく食べて、よく寝て動くことで健康な身体が育ちます。
このような基礎的な部分に改めて立ち戻って、身体に負担のないような健康的な生活を送ってみましょう。

成長期になるべく取りたい栄養素を紹介します

健康的な食生活を送るうえでも、身長を伸ばすことを考えるのであれば意識的に摂りたい食材や栄養素があります。
代表的なものを紹介しましょう。

たんぱく質

たんぱく質は身長を伸ばすための重要な材料になる栄養素です。
肉、魚、豆類とその加工食品、乳製品などに多く含まれています。脂質が気になるという方は鶏肉や納豆、豆腐、チーズなどでたんぱく質をとるようにすると良いでしょう。

また、カロリーばかりが先行しないよう、おやつなどにたんぱく質の豊富な具材を詰めたおにぎりを作ってあげるのもおすすめです。

亜鉛やマグネシウムなどのミネラル

ミネラルはたんぱく質などを材料にして骨を作っていくために必要な栄養素です。
肉や魚介類、貝類、大豆などから摂取でき、納豆や牡蠣などの食材が代表的です。

体内で合成できる栄養ではないため、特に意識的に摂取することを推奨されている栄養素でもあります。

ビタミンD

ビタミンDは骨を作るカルシウムやリンなどの栄養素の吸収を高める効果があるとされており、成長期には特に必要とされる栄養素の一つです。
きのこ類や魚類などから摂取することが可能です。
また、紫外線を浴びることによって体内で合成することも可能ですから、食事だけでなく適度に外で遊ばせてあげることも大切と言えるでしょう。

(まとめ)身長を伸ばすためにはカロリー摂取を気にするべき?

1.肥満になると最終身長が低くなる可能性もあるため、身長を伸ばすためには摂取カロリーを気にしましょう

摂取カロリーが多く、肥満になってしまうと、成長期を短くすることにつながってしまいます。肥満にならないような健康的な食生活と適度な運動、そしてしっかりとした睡眠が成長期は大切と言えるでしょう。

2.肥満は成長期の期間を短くしてしまうことにつながります

肥満になると、脂肪細胞からレプチンと呼ばれるホルモンが分泌されるようになります。レプチンは性機能の成熟にも関わるホルモンのため、分泌が促されることで思春期の到来が早まり、身長の伸びる成長期が短くなってしまう可能性があるのです。

3.極端なダイエットやカロリー不足はいけません

肥満を気にしすぎて極度の食事制限などを行ってはいけません。バランスの取れた食生活を送ることが、成長期はなによりも大切でしょう。
また、深い睡眠や適度な運動を心がけることで状態が改善するという場合もあります。

4.成長期になるべく取りたい栄養素を紹介します

身長を伸ばすためにはたんぱく質や、ミネラル、ビタミンDなどを意識的に摂取すると良いでしょう。脂質が気になるという場合は豆類や魚、チーズなどの高たんぱく低脂質な食材を利用してみてください。

監修医情報

西新宿整形外科クリニック院長
沼倉 裕堅 医師
ぬまくら ひろかた/Hirokata Numakura
経歴
東北大学医学部医学科 卒
湘南藤沢徳洲会病院 内科・救急科・整形外科
いわき市医療センター 整形外科
竹田綜合病院 整形外科
山形市立病院済生館 整形外科
Mahidol Univ. Ramathibodi hospital 整形外科(タイ)
いしがみ整形外科クリニック
西新宿整形外科クリニック

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運営クリニック 西新宿整形外科クリニック
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院長 沼倉 裕堅 医師